「片思い」 「告白」 「世界について」
「片思い」
あの人のことが頭から離れない。
ずっと考えてたら、
角の影からその人が現れた。
わたしはドギマギして言葉をなくした。
その人は不思議そうな顔をして立ち去った。
わたしは振り返って、
その後ろ姿にもう一度見惚れた。
「告白」
今日がその日。
そう決めたから。
もう迷わない。
誰の声も聞こえない。
間違いも肯定して、
言葉だけを選んで、
声に気持ちを託して。
あなただけを信じて。
答えを知らないことに、
今日答えを求めて。
「世界について」
綺麗も汚いも、
美しいも醜いも全て含めて、
世界だった。
主観も客観も、
意味があってもなくても、
そんなことは関係なく。
全てが世界だった。
あなたも私も世界のひとつで。
誰の意思とも関係なくて。
どこに行けても行けなくても、
意味のあることなんてない。
意味のないことなんてない。
自己矛盾のなか、
影と光が混在する、
その全てで世界だ。
命は終わり、
地に返り、
花は枯れて、
再び咲くことがなくても。