第6話 世界一への第一歩 あんよ編
明日の分更新しちゃいました。
明日は予定入ったので更新出来なさそうです。
読んでくださってる方、ありがとうございます。
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誕生して半年程度過ぎた、ある夜のこと。
本日、人類にとって偉大なる一歩が歩まれようとしています。
そう、わたくしライラックにとって人生初めての二足歩行での一歩です。
世界一の魔術師の第一歩なのだから人類にとって偉大なる一歩と言えるはず。
そうして、一歩踏み出したのであった。
一歩、二歩、、、
「きゃー!エルバー!見てー!ライが歩いてるぅ!!」
「おお。すごいすごい!早過ぎないか?」
「いいのよ!頑張ってるんだから応援しましょ!!」
両親に見守られ歩いていく俺(42歳)。
なぜか喜んでしまう俺(42歳)。
なぜか、オムツなしの素っ裸の俺(42歳)。
別の何かに目覚めてしまいそうだ。
さて、つかまり立ちしてからは早かった。
だって、つい半年前まで歩いてたんだもん。
ズルしてごめんなさい。
パパンやママンに褒められた時より、アネモネに褒められた時の方が嬉しくなってしまってごめんなさい。
さて、魔術についてだが、大きな収穫があった。
本棚の2段目には、やはり俺用の魔術書が置いてあった。
幼児向けでひらがなだけで書かれた本だ。
そう、魔術書と言っても完全に絵本だ。
絵本でも魔術に関する本は初めて手にとったので、なんとも言えない嬉しさがあった。
本によると、陽か隠のどちらかのみが使えるようで、上級、中級、下級の3種類に分類され、それはずっと変わることが無いそうだ。
たったこれだけのことを1冊の絵本に書いてある。
幼児に学ばせることが、いかに難しいのかということがよくわかった。
いや、そこではない、生後間もない頃に行われた階級鑑定が一生変動しないという点が大きな問題だ。
ってことは、俺は中級のまま変わらないってことか?
夢のない世界だ…。
幼少期から魔術の訓練をするといいというのは天使アリエルも言ってたな。
あれは、等級が上がるのではなく、発動までの時間や、土魔術でフィギュアを作るなどの、ちょっとしたアドリブ程度の熟練度の話か。
てっきり等級がガンガン上がって上級や、その上の特級?とかになれるもんだと思ってた。
特級なんてあるのか知らんけど。
甘かったか。
歩行については転生特典と言える早さで身に付けたが、魔術に転生特典がなければ世界一になりにくいではないか。
いや、待てよ?先日の天使騒ぎの時に暴発した魔法は水だったな。
水は闇のマナと同じ属性だから、隠の魔力を使うはず、ということは俺は隠の魔力は上級なんじゃないか?
でも、アリエルには魔法を使うなと散々クギを刺された。
次に会うまでは使えないと思っておいていいだろう。
あれだけ注意されたのに、また大惨事をやらかしたら、さすがにフォローしてくれないだろう。
せっかく使える魔法もコントロールできないなら使えないのと変わらない。
術式を経由した魔術ならコントロールできるかもしれないが、できなかった時のことを考えると、実験に踏み切れない。
いや、俺は、恵まれた力を持っているということで満足しておこう。
今は調査中らしいが、地球の天使であるアルターイのことが落ち着けば報告に来てくれるだろう。
成長の過程で、隠の魔力も使えるようになるかもしれないしな。
よし、俺は俺ができることに専念しよう。
当面は、歩行訓練と魔術に関する情報収集だな。
こうやって前向きに考えられるのは、アリエルの説明によれば魔力が影響しているらしい。
前世ではうつ病に悩まされていた俺にとってはありがたい話だ。
前世の病気は脳だけでなく、自身の性格まで蝕んでいた。
案外、水魔法を炸裂させられるだけの魔力が、俺のうつ体質を抑えてるのかもしれないな。
ありがたいことだ。
これだけ考察しているのに、うつ考察にはまらないのがいい証拠だ。
前世なら、確実にイヤな想像だけして、やる気がなくなっていた。
魔力に感謝。
明日もがんばろう。
読んでくださり、ありがとうございます。
6話は魔力の考察会でした。
果たしてどれくらい正解があるのでしょうか?
答え合わせも少しずつ進めていきます。
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