四話 色々検証と、最初のボス部屋到達
さて、次はダンジョンに関する実験だ。
とりあえず調べたいことは…「ダンジョンの外でもステータスが作用するのか」と、「ダンジョンにドロップアイテムはあるのかまた、それを外に持ち出すことはできるのか」、「ダンジョン外のものを持ち込むことはできるのか」の3つだな。
まずはダンジョンの外でステータスが作用するのかだが…実際に運動したほうが早いな。というわけで、学校で使っていたジャージを着て、近くの公園にやってきた。だが…
「視線が痛い」
いや、わかってる。そりゃあ、高校生が平日の朝の10時に外にいるなんておかしいからな。だが、そんな事を気にしていたら検証なんかできない。さっさと検証して早く家に帰ろう…
とりあえず…走るか。色々と考えた後、俺は軽く走り始める。だが、それだけでも昔の俺が持久走を本気で走ったときと同じくらいの速さ。そこから、30分ほど走り続けたが、少し疲れただけで、後2,3時間ぐらいは走り続けることができそうだ。
次は、握力だ(外でやる予定だったが、ヒソヒソと囁き声が聞こえたため、家に帰った)。一応、握力測定のアレを買ってみた。まぁ正直、測定する必要もないと思うが…一旦握ってみるか。そう軽い気持ちで握ってみると…握力が90kgほどあった。
「…まあ、外でもステータスが作用するのは確定だな。」
防御力を確認することはできないから、あくまでも力と体力、速さだけだが。…いや、最悪、自分の腹にナイフ突き刺せばいけるか。…いや、それは流石に危険だな。やめておこう。
んじゃあ次は…ドロップアイテムがあるかだが…正直、これはモンスターを倒し続けていくしかないんだよな。だから今は保留!
最後に、ダンジョンに外の物を持ち込めるのか。…バール持って入れてるから大丈夫か。
それじゃ、2つ目の仮説を検証するために、ダンジョンに潜るとするか。
…………………というわけで、おにぎりを2つ買ってきました。「腹が減っては戦はできぬ」ともいうしな。これでも持っていってダンジョンの中で食うかな。
〜1時間後〜
第三層まであっさりと到達した。「あっさり」とはいっているが、迷う時間もあったので、1階層で30分はかかる。スライムが出てくるだけだったから、ここらへんの階層はスライムしか出てこないのかもしれない。
なお、ドロップアイテムはまだ出てきていない。もう少し下まで潜る必要があるのか?…まあ、スライムしか出てこないのなら余裕だし、5層までは行こうか。
シュッ!
「おっと、危ねぇーな。」
スライムの突進を避けつつも、横からぶん殴り、核を壊す。段々と対応に慣れてきて、こうして一瞬で終わるようになってきた。数ヶ月やってきた訓練の成果が出てるのかもしれないが。
じゃあ、早めに五層へと行きますか。
〜また1時間後〜
五層にやってきた。だが…俺の目の前には巨大な扉がある。………いわゆるボス部屋ってやつか?
…悩んでいても仕方がない。俺は死んでもいい身なんだし、早く入って、ボスに挑んでしまおう。
そして、俺は重いドアを開けた。
楽しんでいただけたでしょうか。誤字脱字等があれば、報告をお願いします。極力ないようにしていますが、自分でも気づかない間違いがあったりするので。