表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載】最強の殺し屋「アゲハ」  作者: 愛子(あこ)
5/12

その5

次の日のから午後の修行はナイフ術に変わった。とりあえず投げたナイフは全て当たるようになった。ただ投げるまでの時間が長い。それに正面にしか投げれない。このままでは殺られる……はっ!我に返る。「殺られるって何?私は殺し屋にはならないのに、なんでそんな事考えてんの。」その日は二度と的にナイフが当たることは無かった。


次第にナイフの重みに慣れてきた。ナイフを回して遊ぶことも増えてきた。今日は雨だ。雨の日の修行は2人1人組で行う。山道なり川なり危ないからだ。だが、実際の仕事では雨の日もある。だから雨は貴重な日なのだ。棟梁の元では私を含めちょうど16人の弟子がいる。偶数だとあまりが出ないのだが、私は殺し屋にはなる気が無いので雨の日はだいたい縁側でナイフと戯れている。残された1人はほまれというほんわかしたオーラの男の子。男の子と言っても10も年上だが。


「誉は雨の日修行しないの?みんな喜んで行くじゃん」


「んー俺は鈍臭いしペアになるとしたらののちゃんでしょ。ついていけないもん。アハハ。それにさ、俺ここでは唯一の吹き矢使いじゃん?雨で吹き矢って結構辛いんだよ。知ってた??」


「いや、知らん。辛いから修行するんじゃないの?」


「そーなんだけどさ。ののちゃんは偉いね。自分を自分自身で高められる。俺は無理だぁ。」


そう言って寝転ぶ誉を見て言った。


「そこ雨漏りしてるよ。」


「うぇぇ。早く言ってよ!!」



「アハハ。冗談。濡れてないでしょ。」


私はこういう時間が楽しかった。「もうここに5年も居るのか。案外好きなんだよね。」雨を見ながら思う。


「ねえ、ナイフ術の練習付き合ってよ。ナイフと吹き矢異種格闘技戦みたいな感じで面白いじゃん。」


「たまにはやるか。」


いつも合わせてくれるこんな誉が好きだ。いつも優しくしてくれるここのみんなが好きだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ