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問題は重税

意を決してサクヤさんにリンボクの抱える問題を聞いた


「我が国は簡単に申しますと敗戦国でシュトラー王国の属国のような立ち位置にございます」


「属国…」


なんともいきなりな話だな、とりあえず先を聞かなければ


「はい、15年前に突如不可侵条約を破りシュトラー王国が我が国に宣戦布告も無く不意討ち、あえなく敗戦、その後賠償金なる税を納めているので御座いますが今年はその額が前年の3倍を要求されまして」


「はっ?ありえんだろう」


思わず声に出してしまった。シュトラー王国ってのは腐ってやがるな自分から戦争ふっかけて負けた国を属国にするとはいつの時代だよ!

あぁ、昔のヨーロッパみたいって事か植民地から金を巻き上げる、でも賠償金を3倍に増やすのはいくらなんでもやり過ぎだ


「何かの間違いだと使者を送り確認をさせましたが結果は変わらず…我が国にそれほどの税を支払う余裕はなく、このままでは国が滅びます」


「代替案は無いのか?」


「御座います。私自身を王国に渡せば税は例年通りに戻す、王子の妾に私をと」


「ひどい!あんまりな話だわ!」


「目的はそもそもお金と言うよりサクヤさんか」


「家臣は最早これ迄と負け戦を承知で一矢報いると、リンボク国民もそれに同調しております」


中々に難しい状況、私にはなんともならないんじゃないか?


「サクヤさんが王子へ…」


「あなた!」


鬼の形相の深雪、慌てて言葉を飲み込んだ、やっぱりだめだよな


「どの道私がシュトラー王国に行くような事になれば3年と我が国は持ちません」


「と、言うには何か有るのですか?」


王女が離れたぐらいで国が滅ぶような事はないと思う、けれどサクヤさんは名言しているし何かあるのかな


「我が一族は守人の末裔、御神樹を守護する存在、この地を離れれば結界が無くなります、魔物を侵入を許せば今の我が国に成す術はなく」


お金無い、王女さんが国を離れると魔物に国が滅ぶ、戦っても負ける、完全に手詰まりなんじゃ?


「なあ、アル?」


「マスター、何かご用でしょうか」


「お前ならこの国を救うことが出来ると思うか?」


「思考中・・・情報不足により判定不能、リンボク国への情報収集を行うのが最善と判断します」


「わかったありがとう、とりあえずここにいても仕方がないみたいだし、リンボク国とやらに行ってみるか!」


「!!感謝します」


深々と頭を下げるサクヤさん


「父ちゃん!」


「どうした、幌影?そん…」


「ヤバいよ!さっきの集団がこっちに向かって来てるよ!」


は?


「姫様ーーー!!」


サクヤさんを呼ぶ声が響いてきた、多分護衛の方々が心配になりこちらに来てしまったんだろう


「申し訳御座いません」


「いや、皆さんも心配になったんだろう、こちらの話も一段落したし護衛の方にも説明してきてくれないか?」


「お心遣い感謝します。」


そう言い残しドアを開けて出ていった、外から無事を確認できて歓喜の声が上がる、しばらくすると静かになる、どうやら説明をしているらしい


「正直、私には手に余る事だよ、どう考えたって無理たよなぁ」


「どの道、あなたは断れないんでしょう、ならサクヤさん達に協力してみましょうよ」


「でもなぁ、一個人にどうにかなるようには思えないよ」


「何言ってんの!私達も居るじゃない、やれるだけやりましょ♪」


「情けは人の為成らずだよ父ちゃん!いつも言ってんじゃん、困った時はお互い様だって」


なんか暖かいものが込み上げてくる、状況は何も変わらない突如異世界と思われる世界に転移して家族だって不安だろうに


「そうだな!みんな、よろしく頼む、一緒にガンバろう」


「はい」


「うん」


「おばあちゃん家は?」


「・・・」


日向と澪は状況を理解してないようだ、どう説明した方が良いか


「ごめんな、おばあちゃん家行く前にちょっと異世界旅行をする事になったんだ」


「異世界旅行?」


「さっきのお姉さん困っているらしんだ、ごめんな」


「助けてあげるの?」


「そうだよ、みんなでお手伝いしにいくけど澪と日向もお願い出来るかな」


「「うん!」」


さてと、日本へは多分リンボク国をどうにかすれば日本へ還れるかもしれないし、こんな訳のわからない所で死んでしまったらこの子達もどうなるか、身魂契約もリンボク国の救済が終われば完了するかな?コンコンとドアの叩く音が聞こえ


「お待たせしました。これよりリンボク国へご案内いたします」


どちらにせよ際は投げられたのだった

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