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鏡合わせの物語  作者: ねこ
1/4

0幕

自己満足の小説です

気軽に見て行ってください

『さぁさぁ、これから始まる物語!

あぁ!そこのあなた様すこしでも

興味があるなら見ていきな!』

    

第0幕 開幕


誰もいない静かな山奥に響く水の音、音のする場所には

蓮の花が咲き誇る池で、水浴びをしている一人の女。

周りには、何もなく寂しげな場所。あるのは、池と朽ち果てた鳥居

後は女の着物と、ちょっとした道具のみ。

そんな場所に、何処からか静かに現れた美しい白狐

音などなかったはずだが、何故か女は現れた事に気が付きゆっくりと

白狐に近づく。すると白狐はくわえていた何かを女に差し出す。

白狐が持ってきたのは携帯電話、女は何か分るや受け取った瞬間

バキッと簡単に躊躇なく折り、その辺に投げ捨てると白狐に向かい

喉元をなでる

「毎度毎度あなたも大変ね。断れなくて」

撫でられて気持ちよさそうに白狐が一鳴きすると、また何処からともなく

現れた男。男は割られ投げ捨てられた携帯を、震える手で拾い上げ

胸に抱きしめると女に向かって騒ぎだした。

「なんで!ねぇ!躊躇なくやる⁈ひどいよ!最新のを用意したのに・・・」

わーわーぎゃーぎゃー騒ぐ男に、鬱陶しそうに女は、腕を組み言葉を投げかける

「機械嫌い知ってるでしょ、何度目だこの携帯とやら」

「携帯じゃないぞ!スマ「うるさい」」

男の言葉を遮る女の手には、いつの間にか小刀が握られており

刃先が男に向けられていた。『これ以上言葉を発したら切るぞ』と言わん

ばかりの眼光にピタッと喋るのを止め、わざとらしく咳ばらいをすると

あたかも今思い出したように、ここに来た本来の目的を伝える。

「わかったよ・・・多分。これ持って来たんだ」

かすかに聞こえた言葉に、女のこめかみがピクリと動く。

それを見て何か言われる前に、男が素早く紙の束を投げると

女は紙の束を受け取り男を睨みながらも、寄こされた資料をその場で目を通す。

資料を受け取ったこの女。膝まである長い黒髪、手足は白くすらりとし

目は伏目がちあまり笑う事は無い口元だが、白狐をなでる時は優しい

眼差しで微笑み。男に向ける目は、射貫くように鋭くそして無表情。

容姿は、美しいと言うより色気のある女と、言った所。

名は『零』と書き『ゼロ』と読む。

そして、黙って座り零を見つめるこの男。体は大きく威圧感があるが

かなりの世話好きで、なんにでも興味を持っては手に入れ、必ず零に渡す。

が、渡された当の本人は、あまり良く思っていないようで、先程のように

よく壊され捨てるの繰り返し、ずいぶん前は投げ捨てるだけだったようだが

今では、鬱陶しいのと仕事のイラつきと憂さ晴らしに壊している。

そのたびに、壊された物を見ては、子供のように泣き散らしているこの男

こんな男だが、日本人なら誰でも知っている存在。地獄の閻魔大王

この日ノ本を支える重要な人物の一人である。

そんなこんなで今のこの状況、裸のまま資料を読み続ける零と

それをじっと見つめる閻魔、お互い何も言わず時間が流れているが

普通なら何かどちらかが、言うべきなんだろうが、長い付き合いなのか

それとも零に羞恥心が無いのか、はたまた閻魔が慣れているのか

まぁどちらかといえば、どちらもだろう、なんせ長い付き合いの2人。

暫くして、資料を読み終えた零は、イラつきながらため息をする

「なぁこの案件多くない?・・・しょうがない事は分かるが、面倒」

「それだけ『助け』を求めてるんだし。それに、それがお前たちの『仕事』だ」

仕事と聞き、零は舌打ちをすると、その場で資料をで手放すと

史料はヒラヒラと池の水面に浮かぶ。

 零の様な者は、他にも数えきれないほどいる。

どんな存在かと問われたら表現しようが居ないが、簡潔に言えば

『半永久的に姿形変わらず存在する者達』

そんな者達には、『仕事』があるそれは、閻魔や他の神から下された

『命令』という名の『仕事』をするのが零達の役目である。

 池に落ちた紙が、水を吸い散り散りになるのを零は何となく見届けると

池から上がり、素早く着物に着替え終え早々に朽ち果てた鳥居の前に立つと

スッと指先を前に指し、静かに何かを唱えると、みるみるうちに鳥居は直り

鳥居の先は禍々しく黒く水面のように波打つ。

通常の人間なら踏み込むのをためらう所だが、零は特に気にも留めず

めんどくさそうに足を踏み入る。通り切る瞬間、小さな声で

「助け・・・ねぇ」

そう呟き終えた時には、すでに零の姿は暗闇に消えた。

零が居なくなると、鳥居の先の禍々しさはなくなり通常の鳥居に戻った。

何も言わず零を見送った閻魔、先程の言葉は耳に届いたが

何も言わず、腰を上げ白狐と共に消えた。



世に生きるは・・・・・定め行く人

世にさまようは・・・・・嘆き苦しむ幽霊

世に認められるは・・・・・・悲しき妖怪

世に生かされるのは・・・・・作られし神々

はて?さて?あなた様は何様?何処のどちら様?

生きるのは何故?死ぬのは何故?

何を思い何を感じ、この世を何とお思いか

見た事のない天の国は何処におありか?

鬼がいらっしゃる地獄はどこだ?


お聞き願いたい。

『そこ』は天国?それとも地獄?

まぁ考え方次第で、なんにでもなる世の中

気を付けなさい考え方しだいで

何処もかしこも地獄だからねぇ

さぁさぁ長くなりました始めましょうか


この世の運命で罪を犯し、神の命令により地獄に繋がれ

半永久的な存在にさせられた一人の女

罰を受け、流れ続ける時の中で

出会い 喜び 悲しみ 怒り 別れ 幸せ

数えきれないほどの、感情を見届け、罪を償っていく。

そんな一人の罪人のお話。



              第0幕 閉幕



小説なので何でもありだったりします

感想などいただけたらうれしい限りです

コメント返しはしませんのですみません

気分次第で続編書いていきます

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