表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
285/432

284.四方にあった拠点たち

 コングラが「また仕事行ってくるっす」と楽しそうに退室するのと入れ替わりに、カーライルがやってきた。書類持ってるから、俺への報告があるんだろね。

 で。


「あまり、殿方と二人きりになるのはどうかと思うのですが」

「……気をつける。けどまあ、コングラだしな」

「コングラだから、と許されるのもどうかと」


 何か怒られた。いかんなあ、たまに自分が外見ロリっ子なの忘れるよ。甘いの食って喜んでるのにな……身体に慣れてきてるからだろうな、うん。

 今後はせめて、ミンミカ辺りに一緒にいてもらうか。シーラとかスティとか、考えてみると取っ替え引っ替えできるのか、邪神の特権てやつか。すごいな、俺。


「拠点に関しての報告があります」

「うん、頼む」

「は」


 気を取り直したらしいカーライル、やっぱり報告だったか。まあ、組織のトップとしてはちゃんと聞かないと駄目な話もあるしな。

 それに拠点か……俺の城、というか俺たちの城が増えればそれだけ、配下多く抱えられるし。

 せめてマール教に対抗するためには、それなりの拠点を抑えておかないとな。さて。


「南方城、及び西方砦に関しましては既に跡地、となっているようです。ただ、東方砦なんですが」


 南と西は跡地。つまり建物が潰れてて使えなさげってことか。……今から建てるのも大変だろうし、そんな人も金もツテもないしなあ。

 で、東っていうと、俺が起きたナーリアからここまでの道のりが世界の東側、だな。基準が神都サブラナなのはまあ、仕方ないか。

 いろんな事があったなと思い出していたら、カーライルが言ってきたのはその中の一つだった。何か複雑な顔してるのはまあ、いろいろあったしな。


「ほら、前に盗賊……えーとアンディスでしたか、彼女が使っていた砦がありましたよね」

「まさか、あそこか?」

「一部のようです。あの奥に、もっと大きなものが地下砦として存在しているとか」

「マジかー」


 俺、この世界に来てからこのセリフ何回目だ?

 なにそれその偶然。というか、確かにアンディスのアジトって古い砦だったけど。


「ていうか、場所分からなかったわけ?」

「時間も経っていますし、すっかり自然に帰ってますからね」


 髪を掻きながらカーライルは、資料をざっと広げてくれた。その中に、本来の砦への道順が大雑把ながら描いてあるのが分かる。あの砦を見張所みたいな形にして、その裏から地下への入り口が通じているらしい。


「それに、東方砦は確か龍王様の御領地だったかと」

「あ」


 龍王様、つまりクァルード。まだ復活していない唯一の四天王がそこにいたのなら、今まで分からなかった理由はつまりそれだ。


「使ってた本人、いないのか。そりゃ分からないな」

「はい。西はネレイデシア様、南はアルタイラ様がお使いになっておりましたので、明確な場所がはっきりしておりましたから」


 んで北がバングデスタ。向こうの世界にあった四神だっけ、アレに似てるけど多分別物だよな。方向と担当者が合致してないし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ