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016.そしてお風呂でのんびりと

「それにしても」


 まじまじと俺を見つめて、シーラはほんの少し顔をほころばせた。基本キリッとした真面目っ子系なんだけど、こうやって笑うと可愛いよな。

 ただ。


「コータ様、すっかり愛らしくなられて」

「昔は違ったのか?」


 外見からすると、可愛いと言われるのは俺のほうである。まあ、見てくれだけならロリだもんなあ。ただし角付きしっぽ付きの邪神様だけど。

 ただ、シーラの言い方が何というか、昔は違ったらしいな。まあ、男相手に頑張ってたらしいからそりゃそうだろう、とは思ったけどさ。


「下僕にしていない男でも、コータ様の美貌とお身体の艶めかしさに鼻の下を伸ばしていました」

「ということは、もっと大人の外見だったってことか」

「はい」

 うむ、やはり昔はおっぱいどーん、腰がきゅっと引き締まっててお尻もどーん、って感じだったんだろう。

 いや、シーラもそんな身体なんだよね。ただ、おっぱいがでかいというよりは……いやでかいんだけど、筋肉がしっかりとあって更におっぱい上乗せどん、というか。剣士だとこうなるのかね。


「ですが面影はありますし、匂いといいますか気配といいますか、はそのままですね」

「ああ、それですぐ分かったんだ」


 封印が解けてすぐ、シーラは俺のことをご主人様って呼んだんだよね。外見がかなり違うみたいだからよく分かったなーとは思ったけど、そうか匂いか。いや、気配でもいいけど。


「ファルンは……っていうか、マール教には俺の外見とか伝わってないわけ?」


 で、そもそもの外見は知らなかったのか、これは僧侶のファルンに聞いたほうが早いな。


「獣の神、みたいな書かれ方はされておりましたけど、絵図はほとんどなかったかと。残っている絵には、それこそ凶悪な魔物として描かれていますから」

「まじかー」

「あ、あの場ででもですね、カーライルが我らが神とおっしゃらなければ分かりませんでしたよ?」

「……」


 目が覚めたとき、そういえばカーライルそんなこと言ってたな。あいつが口滑らせなければ、適当な魔物が封印されてたとかそのくらいにしか思われなかったってことかよ。

 敵対する神の封印場所すら伝わってないわけだし、何だろうなあこの情報断絶。知らなければどうということはない、ってわけでも無かろうに。知らずに封印解け……はしないのか。身体取り出しても、魂がなかったわけだし。


「けれど。魂叩き出しただけでは、こうはならないんじゃないですかしら」

「あ、それは思う。あと撫でるのは問題ない、大歓迎」

「は、では失礼します」


 筋肉しっかりダイナマイトボディのシーラ、普通に良い身体つきのファルンに挟まれて頭撫でられるのは、ろり外見の特権か邪神の特権か。いやどっちでもいいけど。

 角あるしタオルで髪包んでるから直接撫でられる感覚じゃないけど、悪いもんじゃないよな。


「うっかり戻ってきても、男を引き寄せられないようにとかかな」

「自分は、その辺りが順当だと思います」


 えろボディだったらしいアルニムア・マーダがろりちっぱいボディになった理由というか事情は、そこら辺と考えるのが妥当だよな。シーラもそう言ってるし。

 過去の戦のときに俺が男引きずり込みまくったから、万が一戻ってきたとしてももうそれができないように。いや、この世界でもロリコンとか貧乳好きはいると思うけどさ。


「まあ、そのおかげでこんな事になってるけどな」

「コータ様が可愛いので、わたくしは満足ですー」


 ファルン、キャラ変わってね? ネッサよりはよっぽど相手するの楽だけどさ……あれは疲れる。

 あと、おっぱいて水に浮くのかね。何か、服着てるときより大きく見えるんだが。……ああ、脂肪か、そりゃ浮くか。

 なんて思ってたら、背後からちゃぷちゃぷちゃぷんと水音が聞こえた。


「コータ様、しっぽが」

「え」


 肩越しに振り返ったら、俺のしっぽが水面からちょっと出てる感じで左右に揺れている。普通なら犬や猫がパタパタしてるような、あんな感じ。ただし濡れてるので、あのふさふさがなくてなんというか、ごぼうみたいな感じになってしまってるけど。


「うわ、濡れるとこうなるんだ」

「その分、毛がふわふわということですよ。御髪(おぐし)のほうも、かなり小さくまとまっているでしょう?」

「はー、なるほど」


 楽しそうに人の頭撫で続けるファルンに言われて、まあそれはそれで納得した。前にテレビで見た、濡れた犬や猫って結構小さくなるもんなあ。あんな感じ、といえば……俺、動物か。

 つか、無意識に俺しっぽ振ってたわけか。くそう、やっぱり動物寄りかもしれないな。


「……シーラは羽、濡れても大丈夫なのか?」

「はい。ある程度水は弾くようにできていますから」

「ほー」


 ふと尋ねてみたら、シーラは余裕の笑み。そうか、雨降ってるときに飛んだりするし、水鳥だっているもんな。俺の知ってる鳥とこっちの鳥人族の羽を同じ扱いにしていいものか、とは思うけど。


 ところで。

 俺、目の前におっぱい二組あるのに結構平気だな! もしかしてこれも前世というか何というか、の影響かなちくしょう!

 いや、さすがにおっぱいに吶喊、はしないけどな!

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