154.ちょっぴり無理をさせたらしい
翌朝、俺はものすごくスッキリした目覚めを迎えた。ま、二人吸ったしな。
「おはようございます、コータ様」
「おはようございます。よく眠れましたようで」
「おはよう、シーラ、カーライル。うん、俺はよく寝た」
この二人はとっても元気。ま、吸ってないし。アムレクも、「コータちゃま、おはようございますー」と妹と一緒のベッドからむくりと起き上がった。問題は、昨夜吸った二人。
「…………す、すみません、コータ様……」
「おはよう、シーラ……吸いすぎたかな。ごめん、ファルン」
ファルンは、どうやらベッドの上から動けないようだった。別に一晩中運動したわけでもないから、半日も寝てれば治るだろ。
「ぐー」
「起きないやつもいるし、今日は部屋でのんびりしてような」
「了解しました」
「ミンミカ、ゆっくりねてろー」
爆睡してて起きる気もないらしいミンミカに比べれば、ファルンはまだましだ。つか俺、そんなに吸ったか?
ま、やつにかこつけて今日は休養日とする。のんびりするのも悪くない。
と、ドアがノックされた。シーラが足音を立てずに扉のところまで進み、「どちら様ですか」と伺う。ま、この宿だとこの部屋に来る人物なんてものすごく限られてるけど。
「支配人にございます。朝食をお持ちしました」
「朝食?」
いや、確かに支配人さんの声だしいいんだけど、朝食って……ああ、頼めば持ってきてくれるんだっけ。
「って、誰か頼んだ?」
「あ、私です」
カーライル、お前かよ。あーびっくりした、先に言え。
「確認が取れました。どうぞ」
こっちの会話を聞いて、シーラは扉を開けた。向こうにいたのは本当に支配人で、大きめのバスケットを両手に抱えるようにして持っている。あれが朝食か、ふむ。
「近くの喫茶店より、評判のモーニングセットをお持ちしました。お茶やコーヒーなどは、こちらのポットに入ってございます」
「おー」
さっさとセッティングしてくれてるので、その間にバスケットの中身を見てみる。卵、ハム&レタス、オイルサーディンなどいろんなサンドイッチの取り合わせだ。さっぱりした海鮮サラダと、別口でデザートもあるようだ。
で、ポットはコーヒーと紅茶と……あれはジュースと牛乳か。いろいろ取り揃えてるんだな、そら評判にもなるわ。全部セットらしいし。
「お食事が終わりましたら、廊下に出しておいてくだされば後片付けはこちらでいたします」
「ありがとうございますー。ゆっくりいただきますね」
「は、コータ様と配下の皆様にお楽しみいただければこれ以上の喜びはございません。失礼いたします」
俺がロリっ子モードでお礼を言うと、支配人めっちゃ顔をほころばせた。軽く行くとこ行っちゃったんじゃないか、アレ。
……大丈夫なのかね。彼女、俺の下僕だってバレないようにやってけるのかな、まじで。
「ひとまず、朝飯食ってから考えてもいいかな」
もう、そういうことにしよう。どうせ、今日は一日のんびりだしな。




