新戦力
一晩あけた朝、見事に白い雪が降りだしている日本に来て初めて雪を見た、狭い車内のせいで体が痛い。
「……あ、事務所が」
「ふぇ……これわぁ〜」
気の抜けた声をあげたのはリーファだ全身を芋虫の用に縛り上げ武器は全部没収した。
あのまま死なれてもいい気分がしないのでテンは連れ出すのに賛成してくれた。
「よ!僕の勝ちだよ〜死にたくなかったら情報を渡してほしいかな〜」
「……」
「……仕方ない」
固く目を閉じ、黙秘し続ける、ヤッパリ裏の家業だけあって覚悟は決まっていると示しているようだ。
「ディオ!」
「お前がやれ……ちょっと忙しい」
PCを直ぐに立ち上げ、情報の収集の日課を開始する。
「っ……ふふ…ふぃあははは!」
「はけぇ〜!悶え死にたいか〜!」
「にゃはははは!にゃは…ふぃあははは!」
こらオッサン、なにセクハラしてんだと想いつつ此れからの事を考える。
「ひぃーひぃー、ひ、卑怯です」
「素直にはくかい?」
「分かる範囲なら……ってなにほどいてるのです!私は敵ですよ」
「いいんだよ、テンは気に入ったら敵も味方もねぇから、じゃ話してくれ」
軽く頷き、縄の痕を心配しながら事情を話してくれた。
「ご存知の通り、私はキングストン家の次期当主ですそして赤羽さんの殺害依頼はジェイコフ・シューバーとなのる人物に頼まれました」
「!カラー使いのシューバーかNo.3がか……有名になったな僕も」
「じゃあ、アンタは頼まれただけなのか?それにあんたもテンと同じ能力者なのかよ?」
テンの条件に出来るだけ合う物件に丸を入れながら、聞いてみる、リーファはいいえと首をふり、首からペンダントをだす。
「シューバーさんから渡されました、これで我輩の能力が使えると」
ひび割れたペンダントを開くと赤と青そして白い着色剤が備えられている、俺は白いパウダーのような粉に触れてみる。
「タイプ・クリアと唱えてください」
「タイプ・クリア、!すごい俺透明になった!」
「効果は30秒くらいしかありませんが、物理的な攻撃なら完全回避可能です、そして赤は例えば‘斬る’と言う動作の効果を何倍にも増加してくれます」
「なるほど〜、壁がバラバラになったのには焦ったよおおかた青は中和かなんかの能力だろ?」
「そうです……まぁ、リー君は使いたくなかった見たいですけど」
「リー君?あぁ、口が悪いほうね」
テンもなるほどと頷き車のアクセルをゆっくり踏む。
「なかなか厄介だね……戦争なら他所でやってくれよまったく僕はもう軍人じゃないんだ、ただの便利屋で一児のパパだよ」
「……一児のなんだって……」
「パパだよ!僕は一応既婚者だよ!」
そう言って上着のポケットから写真を取り出す。
そこにはテンで有ろう軍服を来た青年と同じく軍服を来た綺麗な女性そして三才くらいの男の子がテンに抱えられている。
「五年前の写真だよ……雪枝には戦死って伝えてあるからね早く元の姿に戻って普通のパパになってみせるさ」
「……テン……お前にはもったいないな」
「綺麗な人ですね……決めました!私はテンさんのお手伝いをします!」
「おお!いいねぇ〜、歓迎会だな!その後はカラー使いに諦めてもらおう」
能天気な奴だな、昨日は本気で殺し合いをしてたのにだがリーファがくるのは大賛成だ、やっぱ花がないとな。
「うぅ〜む、キングストン家の秘蔵っ子も大したことはないな我輩直々に勧誘をしなければいかんか」
モノクロの奥に見えるグレイの瞳は怪しく笑う。