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夜襲

事務所にもどり傷の手当てをする幸いナイフは浅く刺さっただけでたいした事はないし、戦闘に支障はないと思う。


「う〜ん、さて言い訳はどーするよ?」

「アレは……そうだな取引先がヘマをした事にしよう」


家計簿と予定表を見比べ唸るフラディオは、はっ!っと何かに気づき僕に近寄る。


「……なぁ、お前なんか…縮んでないか?と言うか幼くなってる」

「やっぱりあの狐野郎に今回の殺し屋で多様したもんな……君には話してなかったけ?」


包帯を救急箱に戻しながら頷くフラディオは、冷蔵庫からレモンティーをとりだしカップに注ぐ僕は構わず話を続けた。


「僕の能力は天候を操るって思われているけど違うんだ」

「……ほら」

「ありがと」


レモンティーを受け取り、フラディオは僕の前にすわる。


「続けてくれ」

「予報や天候を操る力はついでメインは逆転なんだ」

「逆転?」

「そう逆転なんだよ……例をあげるなら、晴れを雨にとか、分からないを解るにね……予報はその副産物で天候は回りに被害が少ないから多用してるだけ」

「すごいな……じゃ飛べないを飛べるに逆転出来たりするんだな」

「そうだね、可能だけどねリスクもある僕は死ねないし存在もしない、そして最大のリスクが若返るだ」


フラディオは頭がいいこれだけの情報でほぼ理解したのであろう。


「つまりは最終的に消滅ってことか……どーりでそのナリで28なわけだ」

「そーゆ事になるね、おそらくバックにはアウトサイダー(異種人類)を狩るため組織が動いているよ」

「マジかよ、それでリーファを雇ったと?お前一人に随分物騒だな」

「そうだね、僕はある意味核兵器より強力な兵器になりうるしね……でも所詮全力開放しようものなら僕はどーなるか分からないし、半径300メートルの効果範囲しかないしな」


さすがにギョッとなるよな自分でもビックリだ。


「もしかして起源石を集める理由って」

「そうだよ、もとに戻るヒントが有るかもね……フラディオ伏せて!」

「うぁ!」


予報が僕に教えてくれる、三秒後、手榴弾が投げ込まれた。

とっさに傘を開き伏せてフラディオを守る、耳がおかしくなるほどの爆発音と熱風そし瞬く銃声。


「くっ!早いもうバレた!」

「フラディオさん、茜色の予報師を渡してください、貴方は依頼に入ってない」

「うっ!」


サブマシンガンが額に押し付けられる、耳鳴りで聞こえずらいし頭が痛いがそんなもん一瞬でぶっ飛ぶ。


「わかったその前に質問はいいか?」

「………」

「肯定と受けとるぞ、まずテンを狙う理由は?」

「仕事です」

「第2に、アンタのバックはだれだ」

「黙秘させていただきます」

「第3、見逃してくれねーか?」

「見逃しません」

「そうか!じゃあ……ぐぁ……うぅ」


催涙スプレーより早く腹を蹴られ拘束される。


「フラディオ!」

「大人しくしていなさい、勝ち目は有りません駆逐されなさい」

「いい!逃げろ!」

「くっ!」


俺は痛い腹を無視して抑えつけてたリーファを退かすそして銃を持つ左手にしがみついた。


「はやく!」

「くぅ……ごめんなさい」

肩に冷たい感触と悪寒が走る、力が抜けてネットリとした体液が服を真っ赤に染めた。

不思議と痛みはない。


「ディオォォ!」

「大丈夫だ!」

「駆逐します!」

「じゃまだぁぁあ!」


そう低く叫ぶと、傘を握りしめ走りだす。


「感情に呑まれた動きに……」

「うぁぁぁ!」


案の定かわれたはすだったが俺の視界がグニャリと歪みテンの拳がリーファの顎にヒットしている。


「うぅ……ちっ!リーファ!くそ」

「うぉぉぉ!」


よろめく体躯は冷たい表情から苦渋の顔に変わる。

恐らく第2人格のほうに変わったのだろう、動きも少し違うしな……無駄に冷静だぜ。


「くらえ!」

「!」


撃った弾丸はテンの腹部を朱に染めるがまた視界がグニャリと歪み、リーファが腹部を抑えた。


「っ、どーなってるんだよ?!た、タイプ・クリア!」

「無駄だぁ!」


透明になりかけているリーファに傘をぶん投げた。


「なんで、ぐふぅ」

「はぁはぁはぁ!ディオ!」


俺は腰を抜かしたらしい、テンの肩をかり焦げたソファーに腰かける。

いつの間にか肩の怪我も塞がって来ていた。


「大丈夫か?」

「お前のほうがな、腹を撃たれたろ?」

「問題ないさ、逆転の力を使ったからね」


幾ら郊外の静かな場所でもパトカーの光が近づいてくるのが分かる。

リーファの腹を手早く見ると弾丸は貫通している、消毒をし最低限の治療をし車まで運ぶ、テンは必要な資料と荷物を運び事務所に火を放った。


「さて、行くか」

「また良いとこ探さないとな」

「幾ら廃ビルったって、都合よく立地がいい場所はないぜ?」


特に感情を込めずに話す俺らは勝手に住んでいた廃ビルから逃走した。

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