15.へんじんたちのいるところ
かなり更新が遅れました
次の日。俺は赤川が一人でいるところを見計らって話しかけた。
「赤川さん、昨日の【七つもない不思議】の続き、教えてもらえる?」
すると、赤川はハッとした顔になって、
「ごめん、私もあの続きはまだ知らないの。」
と答えた。
まあここで俺のささやかな非日常は終わり、また淡々とした日常生活が始まるのだった。
後で噂に聞いた話だと、この【七つもない不思議】は実はちゃんと七つあり、代々先輩から卒業の時に教えてもらうものらしい。それまでは各々が自分で探すか、噂や情報網を頼りに探し当てるという。
ちなみに先輩の力を借りず自分達だけで全ての【七つもない不思議】を知り、無事【七不思議】を完成させた者は何かが起こるといわれているが、真偽は定かではない。
俺も探し当ててみたいが、頼る当ても度量もないので、俺の所属する合唱部の先輩あたりから教えてもらおうと思う。
合唱部はよく言えば個性的、悪く言えば変人の集いだ。もちろん俺もその中の一人である。いや、部活自体はまじめにやっている。休み時間や空き時間の変人度が高いのだ。
しかしそれでいてやるときは本気でやる、なかなかおもしろい部である。
先輩達なら何か知っているだろうと思うので、早速今日の放課後の練習で聞いてみることにした。