44
モールモス地方は山岳地帯になっている。いくつもの鉱脈があり、上質の宝石が採れることで有名だ。
麓の街で一泊してから、早朝に山に入る。
今日は、トーロの三日。
晴れていて道も悪くないから、山歩きでも厳しくないけれど。
「リリーも連れて来れば良かった」
きっと、採掘現場を見たら喜ぶだろう。
歩く先々で、いくつもの坑道を眺めてきた。閉鎖されている場所の方が多かったけど。
「今さら何言ってるんだよ」
「全部終わったら、また来てもいいな」
「お前なぁ…。簡単に国境越えられると思うなよ」
「俺が入国してるのはもうばれてるのに、セルメアからは何の反応もないんだ。もう、あきらめたんじゃないか?」
「能天気な奴だな。せめて、もう少し情報を集める時間があればな…」
『エル、あの洞窟を通りたい』
「ん…?」
洞窟?
『顕現する許可を』
「何するんだ?」
『メラニーも、来て』
『了解』
『あたしも手伝うよぉ』
『ユール、エルから離れないべきだ』
『大丈夫よぉ。あたしの力も必要になるんじゃなぁい?』
『…わかった。頼む』
「何するんだよ?」
「どうした?精霊か?」
「あぁ」
何するつもりなんだ?錬金の素材集め、でもないよな?
「あっちの洞窟を通るぞ」
「洞窟?繋がってるのか、あれ」
地図を確認する。あの洞窟は、確かにウェリンの近くに出るみたいだけど…。
ただ。この山岳地帯は現在も採掘が続いている場所で、坑道もトンネルもやたらと多い。
どこがどう繋がっているかわかりにくいのだ。
だから、洞窟はあまり通りたくないんだけど。
『あの洞窟は、ウェリンまでの近道だ。この辺りの精霊に聞いた』
「一本道か?」
『広い道を通れば良い。迷ったら、案内する』
「わかった、許可する。行って来い」
『了解』
『ありがとう、エル』
『みんなぁ、エルのことよろしくねぇ』
『えぇ、わかったわ』
『まかせてー』
『うん。頑張るよ』
アンジュも、馴染んできたかな。
「あれが、ウェリンまでの近道らしい」
「精霊が調べたのか?」
「俺は調べろなんて言ってないんだけどな」
「優秀な精霊じゃないか」
「俺に無断で離れるなんて危険だ」
自分の身に危険があったらどうするつもりなんだ。
「本当に、精霊はお前にとって家族なんだな」
「……?」
「精霊っていうのは使役するものだ。お前みたいに大事にしてる奴はそんなに居ない」
「カミーユはどうなんだ」
カミーユだって、精霊と契約しているはずだ。
確か、雷の精霊。他は知らないけれど。
「俺は持ちつ持たれつだよ」
「俺だってそうだ」
「イリスって、俺が殺せって言った精霊か」
なんで知ってるんだ、と思ったけれど。
アリシアとポリシアが居るんだ。知る機会ならいくらでもあるだろう。
「そうだよ」
「お前は他人の精霊でも気に入るんだな」
「精霊は、もともと俺の家族だ」
「家族?」
「今度、話してやるよ。昔のこと」
「お前の、故郷の話しを?」
「あぁ、そうだ」
絶対話さないって、言ったことがあるけど。
王都には持ち込まないって決めていたから。
すべて捨てるって決めていたから。
「アリシア、ポリシア。道を変える」
振り返ると、少し遅れたところを二人が歩いている。
「え?まっすぐ行くんじゃないの?」
「近道があるらしい。あっちの洞窟を抜ける」
「洞窟か。野宿をするにしても、都合が良さそうだな」
ウェリンまでの道中は、どう考えても一泊、野宿になってしまう。周囲と断絶された場所だ。
だから盗賊ギルドも調べにくかったのかもしれない。
生死は未確定、なんて情報。わからないなら何のために乗せたんだ?
俺が、今さらフラーダリーの仇討ちでもすると思ったのか。
「松明なんてないわよ。誰か光の魔法使えるの?」
「光の魔法なんて要らない。灯りはある」
光の魔法を込めた玉を取り出す。
「あぁ、俺も持ってたな」
カミーユも同じものを出す。
「何、それ」
「知らないのか?」
「えっ。みんな知ってるの?」
どこにでも売ってるだろう。
「ポリシアちゃんは初めて見るのか?これは、光の魔法を込めた玉なんだ。割ると、光が出てくる。結構長い間持つんだぜ」
「割るだけ?」
ポリシアがカミーユの魔法の玉を手に取ろうとして、落とした。
「あ」
落ちた光の玉は、ポリシアのブーツに当たって割れる。
「な、何これ!」
割れた玉が光を放ちながら、ポリシアの足の回りを周回している。
「割った場所を起点にして、その周囲を回るんだよ」
「聞いてないわよ!」
「説明する前に割ったのは誰だ」
「体には無害だから心配要らないけどな」
「アリシア、どうにかして」
「消すのも勿体ないだろう。そのまま松明役になれ」
「もうっ!」
「良いじゃないか。光の女神みたいで」
「あなた、馬鹿じゃないの?」
「褒められているんだ。ポリー、ありがたく受け取っておけ」
「褒めてるわけないじゃない!」
「賑やかな奴だな」
それにしても。
バニラ、メラニー、ユール。顕現の許可を取ってまですることってなんだ?
前後の会話からじゃ想像つかないけど。
ユールが居るなら、危ないことはしないだろう。
※
洞窟では、ポリシアを先頭にして進む。
「もう、嫌になっちゃう」
「足元が明るければ、転ぶ心配が要らなくて、良いだろ?」
「せめて、腕なら良かったのに」
「じゃあ、今度は頭なんてどうだ?」
「からかわないでちょうだい、カミーユ」
出口までどれぐらいあるだろう。洞窟に入る前に昼食を食べたから、体力は持つだろうけど。
光の玉の効果は、陽が暮れる前に切れるだろう。切れたら、野営を検討しなくちゃいけない。
その時に帰ってなければ、バニラたちを呼び戻さないと。
「エルロック。その後、何か進展はあったか?」
アリシアには、言っておかないとな。
「色々、わかったことがあるよ。女王のこと、氷の大精霊のこと。繋がり」
「女王の精霊は、氷の大精霊で間違いないのか?」
「間違いない。そして、イリスを生んだのもそうだ」
「そうか」
「それから、氷の大精霊は、自分が生んだ精霊を完全に切り離していないらしい」
「切り離していない?」
「糸で繋がってる、みたいな感じなのかな。だから、遠くに居る女王の娘から魔力を引き出せるんだ」
「なるほど。それは精霊のシステムなんだろうな」
エイダが、帰ったら教えるって言ってたことだろう。
「おそらく。それから、氷の大精霊が契約しているのは、今も昔も初代女王ただ一人だ」
「まさか」
「そもそも、精霊との契約は個人で行うものだ。大精霊が、次々と別の人間と契約を更新する、なんて考え自体があり得なかったんだ。…大精霊と契約した人間は大きな力を得る。初代女王は不老不死だ」
「不老不死…。確かに、女王の間に入れるのは女王だけ。常に紅のローブが入り口をふさいでいるし」
「紅のローブ?」
「あぁ。知らないだろうな。プレザーブ城には、絶対的な権力関係がある。女王を筆頭に、次が紅のローブ。そして、王位継承権保持者、女王の娘、魔法使い、市民の順だ」
そういえば。
ポルトペスタで襲ってきた魔法使いに、リリーは命令していたっけ。
「権力関係は絶対で、城の人間は上位の人間には逆らえない。たとえば私が市民の一人に死ねと命じるだけで、そいつは死ぬ」
「死ぬって…」
「女王に魔力を吸われるんだ。女王に逆らえば、緩やかな死を迎える」
「それは、女王の娘に限ったことじゃないのか」
「あの城は、女王そのもの。城の中は、女王の体内だ。城の中に居るだけで、人間は女王に魔力を吸われ続ける」
「そういえば、前に言ってたな。城の人間は女王に魔力を捧げる存在だって。…でも、良くそんな方法が成り立つな。逃げ出したいと思わないのか」
「知らないからだ。女王に魔力を吸われているなんて。私だって、最初は女王の娘の特徴なのかと思っていたんだぞ。魔法が効かないこの体が」
「リリーも言っていたな。魔力がないことと、魔法に耐性があることがイコールだって知らなかったって」
「城の中と外は断絶されている。比較対象が居ないのに、気づけるわけがない」
「そうだな。…いや、待て。おかしいぞ。魔法使いはどうなる。魔力を奪われれば、魔法なんて使えない」
「女王の、血の魔法印を持っている。それがあれば、魔力を吸われないらしい」
「血の魔法印?」
「階級に逆らわないことを紅のローブに誓約する代わりに、手に入る。魔法使いの素質のある人間は、全員、その誓約に従う。もう一つ。王位継承権保持者は、魔力を奪われない。女王の娘が試練の扉を開くことで階級が上がるらしい。フェリシアの代の王位継承権保持者が言っていた」
フェリシア。女王ブランシュの本当の名前。
「王位継承権保持者って、龍氷の魔女部隊か」
「そうだ。私も城に帰還すれば、それに加わる。ただし、次期女王候補となる王位継承権保持者は特殊で、女王が退位するまでは許可なく城から出ることができない。私も、帰還すれば、次の女王が選ばれるまで城で過ごすことになる」
「ほかの王位継承権保持者っていうのは城から出られるのか?」
「ある程度、自由が約束される。けれど、次の女王の娘の教育がメインだ。剣術を教えられるのは、城の中では彼女たちだけだからな」
そうだろう。城内で争いごとなんて起こりようがないんだ。
剣術が必要なのは、外に出る女王の娘だけ。
そうやって教育に従事させることで、城の外に出るのを防いでいるのか。
城の出入りが自由なのは、有事の際に、すぐに戦いに赴けるようにするためだろう。
「王位継承権保持者か…」
リリーが女王にならなければ、リリーは王位継承権保持者という立場を利用して自由になれるってことなんだけど。
女王に選ばれないとは限らないし、いつになるかもわからない。
そんなの、待ってられないな。
「エルロック、初代女王が居るなら、何故、女王が必要なんだ?」
「わからない。女王の娘が必要な理由も。まだ見つかっていない」
「女王の娘が必要な理由は、魔力を集める為だろう」
「イーシャは魔力集めなんてしなかったんだろ?二つ名は翡翠の騎士だ。魔法使いじゃない。リリーだって、集める気がなかったんだ。…女王の娘が魔力集めをしない可能性があるのに、どうして外に出すんだ?」
「集めなければ、死ぬかもしれない」
「そうだ。でも、女王の娘は知識を持たない。城の外に出て、逃げ切れるって思わないのか」
「不可能だ。十六年間城で過ごせば、女王や紅のローブに逆らえないことなんて、嫌でも身に着くぞ」
「そうかな。もし、帰還しないよう、五人全員が結託して反抗すれば?女王の娘は仲が良いんだろ。誰も帰らなかった時代がなかったなんて、言えるのか」
「聞いたことがない。…しかし、お前の話しだと、初代女王が居るならば国は亡びないはずだ。問題ないのでは?」
「そうだ。女王は、そもそも人前に姿を現さない。だから、誰も帰還しなかったとしても女王の名前だけ変えて国民に知らせれば済む話しだ。だったら、初めから女王の娘なんて必要ないし、王位を継承させる必要だってない。つまり、女王の娘のシステム自体、要らないじゃないか」
「魔女部隊を作るため、という理由は?」
「それこそ、優秀な魔法使いを育てれば済む話しだ。今だって、紅のローブは魔法使いたちを服従させてるんだろ?…女王の魔力だって。もっと確実に集める方法があるだろ。グラシアルは魔法使いの国だ。リリスの呪いで、王都に訪れた魔法使いから集めればいい。その方が確実で、リスクが少ない。女王の娘を自由に旅させるよりも、よっぽど楽だ」
「確かに」
「きっと、理由があるはずなんだ」
女王の娘を三年間旅に出す理由。
まだ、何か分からないけれど。
「エルロック。お前が知らないことがもう一つある」
「知らないこと?」
「私たちは出発するときに、必ず紅のローブに誓約をして、呪いを受けるんだ。呪いを受け入れ、次期女王となる為に三年後、帰還することを誓います、と」
「誓約?」
「そうだ。城から自由に出入り可能な魔法使いたちを服従させるほどの、強制力を持つ」
「そんなことが可能なのって」
契約や誓約といった、言葉で相手を縛れる力を持つのは、精霊か、悪魔。
「紅のローブは、リリスなのか?」
「誰も、紅のローブの素性を知らない」
「いや、リリスだ。間違いない。だって、そいつがリリスの呪いをかけるんだろ?リリスの呪いは、リリスの死と同時にすべて消えるんだ。リリスがプレザーブ城以外のどこかで生きているなんて考えにくい。城で二番目の権力を持ってるのが、王位継承権保持者ではなく、紅のローブだっていうのも、それなら理解できる」
「紅のローブは、女王の間を守り続けているから、二番目なのかと思っていたな。そこから動くことはほとんどないんだ」
「動くこともあるのか?」
「私が知っている限り、一度だけ」
「一度?」
「リリーに大剣を教える相手を用意したんだ」
それって…。
「外の人間を城の中に入れることができるのは、紅のローブだけ。魔法使いたちにはできない。紅のローブが許していないからだ。…あの時は、城の中に大剣を扱える人間はいなかったから、紅のローブが用意した。たまたま王都に来ていた傭兵らしい」
ガラハドのことだ。
「十日ほど滞在して、帰って行ったが」
ってことは…。
ガラハドが俺に渡した、この羊皮紙は。
「アリシア。これが何か分かるか?」
「それは!…血の魔法印」
『おい、エル!なんでそんなもの持ってるんだよ!』
「リリーに剣の稽古をつけたのはガラハドだ」
『ガラハドって、守備隊三番隊の隊長か?』
「もらったんだよ」
『エル、それがあれば、城の中でも魔力を吸われないんだよ』
「紅のローブが回収し忘れたのか?…信じられないな。お前はどこまで運命を味方につけるんだ」
その言葉の方が信じられない。
「運命が俺の味方だったことなんて一度もないけどな」
これがあれば、プレザーブ城の中に入っても平気ってことか。
運命が、味方?
もしそうだとしたら、それは全部リリーのおかげに違いない。
リリーが、リリーであるから。
ガラハドがプレザーブ城に呼ばれ、俺に血の魔法印を渡すことになったんだ。
「ん?あれは、お前の精霊じゃないか?」
アリシアに見えても、俺には見えないんだけど。
『エル』
「バニラ?」
『これを』
バニラが顕現して、俺に、透明の結晶を渡す。
渡されたのは…。
「これ、金剛石じゃないか」
『罪滅ぼしだ』
「え?」
バニラが俺の体に帰る。
『嘘ついた、お詫びだってぇ』
「だって、あの嘘は」
俺の為に。
『受け取ってやれ、エル』
『そうよぉ。それで、バニラの気が済むんだからぁ』
「あれは、俺の為についた嘘だ。…こんなことされたって、俺は、バニラに何もしてやれないぞ」
バニラの嘘は俺の為で、その嘘の為に金剛石を持って来るなんて。
もらってばかりだ。
『エル。エルは、精霊のことをわかっていない』
『わかってる人間なんて、いないわよぉ』
『それが、人間だ』
『ふふふ。そうだねぇ。エルは、十分、あたしたちにプレゼントしてくれてるのよぉ?…だから、気持ち良く、受け取ってねぇ?』
魔力のこと?…じゃ、なさそうだけど。
『金剛石は、世界で一番硬い石』
『あ、それって、絆の石よね?』
知ってるよ。そんなの。
「ありがとう、バニラ。メラニーとユールも」
『大切に、使ってねぇ』
「お前は、精霊から愛されているんだな」
昔から。そうだったな。
精霊は、運命に左右されない存在だったから。
「出口だ」
外はまだ明るい。陽が沈む前に到着できたか。
洞窟を抜けた先、少し開けた場所に小屋があった。
「ねぇ、ここで休もうよ」
「誰かいればいいけどな」
カミーユとポリシアが先に小屋に入る。
外観は、綺麗だけど。
「もうすぐ陽が暮れる。ここで休めたらありがたいな」
「中に人はいないのか?」
『カミーユとポリシアだけだな』
「そうか」
小屋の中に入る。中も、綺麗に管理されているみたいだ。
「ここ、使って良いみたい。採掘者や旅人が自由に使って良いって書いてあるわ」
「こんな辺鄙なところを、誰が管理するんだ?」
「さぁ?このノートに履歴があるから、この人たちが管理してるんじゃない?」
「この周辺にはウェリンしかないはずだ」
ポリシアから受け取ったノートを見ると、七日、十七日、二十七日に清掃と備品の補充に訪れている履歴が残っている。
「フィルリア、エリアス、アルシュベタ、パヴリーナ、ベドジフ、ルカーシュ。この六人で管理してるのか?……いや、グリムっていうのがたまに来てるな」
日付の横に二人ずつ名前が書いてあり、清掃や備品の整理をしたことが書かれている。
二人ずつ、六人で一月をローテーションして、たまにグリムが誰かの代わりに入っている。
ディーリシア・マリリス。ジェイド・イーシャ。
どちらの名前もないな。
盗賊ギルドの報告にはなかったから、他の偽名を使ってるとは考えにくい。
「ほかにも、こういう小屋があるのかしらね」
「採掘者たちに広く使わせてるなら、あちこちにありそうだ。見つかって良かったな。女の子に野宿させるなんて気が引ける」
「別に、野宿なんて慣れっこよ」
「私も構わないぞ」
「危ないからやめなって。でも、なんでこんな変なところに村があるんだ?麓の街から一日で行けない距離にあるなんて」
盗賊ギルドからもらった地図を見た時から、妙だとは思っていた。
こんな山奥の辺境に居るなんて。傭兵として生き続けているのなら、雇い主を探し続けるだろう。ウェリンに居る理由はない。
「あれ?」
「どうした?」
「二年前のリヨン?」
「何が?」
「ここの管理が始まったのが、だ」
リヨンの七日から始まっている。
「ヴィエルジュじゃなくて?」
「あぁ。ノートの始まりがリヨンなんておかしい」
リヨンは一年の終り。最後の月だ。
「何故だ?…二年前のリヨン。この年は…」
「二年前って言ったら…」
「国境戦争が終わった年だ。国境戦争が終わって、ここに来た…?ジェイドの足跡をもう少し詳しく調べるんだったな」
「考えても仕方ないだろ?今日は休め。どっちにしろ、明日には答えが出るんだから」
「そうだな」
明日、答えが出る。
「ちょっと散歩してくる」
「散歩?」
「気分転換」
外に出る。
もう日が暮れて暗い。
晴れた空には星が輝き始めている。
目的地は、もう目の前。
一つの答えの、すぐ前まで来ている。
俺は、リリーを救う方法を見つけられるだろうか。
リリー。
元気にしているかな。
信じてるよ。
どんなに離れていても、次に会う時は、いつも通りの笑顔が見られるって。




