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第3話|通知の残り方
未読の通知は、消えずに画面の隅に残っていた。
音は鳴らなくなり、存在だけが静かに主張している。
重要かどうかは分からないが、放置してよいとも判断できない。
指を伸ばせば終わる話だと分かっていながら、触れないまま時間が過ぎる。
昼過ぎ、別の連絡が重なり、最初の通知は一覧の下へ押し出された。
それでも消えたわけではなく、順番を譲っただけのように見える。
対応しないという選択が、意図せず選択として記録されていく。
夜になって画面を閉じると、その痕跡だけが一日分、残っていた。




