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第14話|例外の記録
朝、ログ一覧の下部に小さな項目が追加されていた。
分類は「例外」。
展開すると、
該当件数は一件だけ表示される。
内容の要約は空欄のままだった。
詳細を開く権限はある。
だが、開こうとすると
「現在は参照のみ可能です」
という表示が出る。
参照画面には、
日時と処理番号だけが並んでいる。
判断区分は表示されていない。
誰が例外としたのかは不明。
例外とする理由も書かれていない。
昼前、同じ案件を扱った別の画面を見ると、
特に注意喚起は出ていない。
通常の処理として表示されている。
ただ、画面の片隅に
「例外対応済み」
という小さな表示がある。
午後、例外一覧をもう一度開くと、
件数は変わっていない。
だが、処理番号が別のものに置き換わっていた。
置き換わったことを示す履歴は残っていない。
定時が近づくと、
例外の項目は自動で折りたたまれ、
一覧から見えなくなった。
彼は端末を閉じた。
例外があったのか、
それが自分に関係しているのかは分からない。
だが、
例外は記録され、
対応済みとして処理されている。
帰り際、
ログの最下部を見ると、
「例外:0件」
と表示されていた。
更新時刻は、
つい先ほどになっていた。




