星よ永遠に3話
ー退院当日ー
「お世話になりましたー!」助産師さんや看護師さんなど、お世話になった方々へ頭を下げる。「はい、元気に頑張って!」「凛くんもまたね〜!」「おーい、早く行くぞー!」旦那が車のドアを開けて言った。「あ、うん!では失礼します!」
「さぁ凛ー、あなたのお家に帰るんだよ〜!この前あったばぁばとじぃじ、あとお姉ちゃんが待ってるからね〜!それと、お母さんとお父さんのお友達も待ってくれてるんだよ!抱っこしてもらおうね!」「お袋たちが掃除するって言ってくれてほんと助かったぁー。」「まぁなんか電話越しに呆れ声聞こえたけどね。」「ま、まあまあいいじゃねぇか。色々準備してくれてっから。恋の誕生日パーティーとかな。」「ほんと、それは助かるよ。」会話しながら車を走らせること20分、ようやく家に着いた。「凛、ここがあなたのお家だぞー!」
私たちの家は、私の実家だ。だけど私の両親はいない。数年前に交通事故で他界しているのだ。この家は遺産でもらった家だ。一軒家タイプで、普通の家。持ち家で、ローンも払い終わってるからそこまでお金はかからない。
「さぁ入ろうねー!」ガチャっとドアを開ける「ただいまー!」バタバタとかけてくる音がする。「おかえりー!」「そしてー!おめでとうー!!」パチパチと拍手が送られる。「ありがとうー!!」「美羽ー!赤ちゃん抱かせてー!」「京子!全然大丈夫だよー!恋の事、ありがとうね!」「そんなのいいんだよー!楽しかったからさ!それより、この子の名前は?」うーん、ただ発表しても面白くないなぁ。そうだ、墨汁と筆で書いて発表するか!「ちょっと待ってねー!京子、この子抱いててー!」「もちろん!はぁい、京子お姉ちゃんでしゅよ〜!」京子に凛を預けて、習字セットを探す。「あったあった!みんなー!集まって!」リビングに集まり、「今から名前を筆で書いて発表したいと思います!」おー!と声が響く。
「楽しみだなぁ。」義父が言う。そういえばお義父さま達にも名前言ってなかったっけ。まぁいいや。「ではいくよー!」サッサと筆で書く。「発表!名前は、、、凛です!!」「おー!いい名前じゃねぇか!!」そう声をあげたのは旦那の親友、春・健二郎さんだ。この人もとても親切で優しい人だ。ちなみに娘の恋の面倒を見てくれていたのが、私の親友、山根京子、保育園からの付き合いだ。ここで一応義両親の名前も言っておきたい。義母は啓子さん、義父は良典さんだ。そして「マーマ!マーマ!」この子も私たちの星だ。