共犯者② 誰かいるの?
香子の住む部屋に案内されて入ったが
何か違和感が、、、
玄関から入ったら
直ぐ台所兼ダイニングスペース
玄関脇にはトイレと浴室
奥は寝室か?
「誰かいるの?」
何か違和感があって思わず香子に聞いた
まさか同級生の俺に美人局
みたいな真似はしないだろが
普段から理解不能な香子の事だ
いきなりビンタかますぐらいは
平気でしかね無いw
しー
っと秘密めいた仕草で
唇に人差し指を当てる香子
何やら部屋の隅から段ボールを持って来た
そっと上の蓋の部分を開けると
黒い塊が見えた
「この前、河原の脇道で鳴いてたんだよね」
よく見ると黒い塊には光る黄色い2つの瞳
黒い仔猫(ΦωΦ)だった
まだ小さいし、眼もよく開いて無いようだ
ミイミイと小さく鳴く黒い仔猫
「犬猫病院で診てもらったけど、かかり掛かったよ」
どうやら予防注射やら
割と支払いが嵩んだらしい
「という訳で、アンタも知った以上は共犯だからね!」
悪戯っぽい子供のような眼で
同意を求める香子に
俺は抗う事など出来るはずも無い
惚れた弱みか
そもそも
そんな可愛い笑顔を
俺に見せた事無いだろ?
仔猫に負けた
。・゜・(ノ∀`)・゜・。
当然、この市営住宅はペット飼い厳禁だが
皆、室外洗濯機同様、守られ無いのがデフォだった




