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パラレル戦記WW2~異世界からの迷い人~  作者: ふわってぃ/歴おた×ミリオタ
2/2

2話 初めての銃殺(三十八式歩兵銃)

やっとのバトルシーン。

リアリティを求めたい。

あれから1ヶ月がたった……


分かったことは特にない。道を見つけ、道沿いに2日ほど歩いているものの、人工物を見つけられずにいる。


魔力灯すらない…只只山道が続くのみ…1つ成果をあげるとするなら…下っているところを見るとどうやら山の頂上付近にいた。と分かったぐらいか…。


今出来ることは人里に出るべく歩みを進めることだけだ。




あれほど幾らか経っただろうか。


辺りも薄暗くなってきた…もうそろそろ野営の準備を始めなければと思い始めていた…。


その時突然

「ダンッ、ダンッ、ダンッ」


と距離のせいか、少し間延びした音が聞こえてきた。


「っ!!」

反射的に横の草むらに飛び込み、空間に精神を集中させ、魔素の流れを探っていく…。


北北東に…3人…いや、1人は弱まっていくな…これは瀕死に近いだろう。


大分距離が離れていることに少し安堵し、腰に下げたアイテムポーチから単眼鏡を取り出し片膝立ちの姿勢で覗き込む。


……2人は同じ服を身に付けているな、何処かの騎士団か?それにしては見たことの無い出で立ちだ。それに…肩から下げているのはなんだ?先を倒れているやつに向けているが…あの長いのは武器なのか?…


先程と同様、ドンッという音を鳴らし…小さな血吹雪を巻き起こす。


…あれは弓矢の1種なのか?魔道具か?…見る限りどちらかだろう。しかし不味いぞ、もしどこかの騎士団だとしたら…今殺されたのは他国の兵だ。そして、俺も同じだ…。この状況は…見つかる前に殺ってしまった方がいいのでは無いか…。


よし、仕方がない行くか。



「ふぅ、これで最後か」

茶色に近い服装に身を包んだ兵士が呟き、慣れた手つきで小銃のボルトハンドルを起こし、空薬莢を排出する。


「ええ、山賊と思われる奴らはこれで全員です」

部下と思われる若い兵が答える。年齢は20代後半程だろうか。


「しかし、こ奴らは何故軍に喧嘩を売るのだ…。こうなる事は分かっていたろうに」


「どうでしょう、山賊風情の考える事は分かりませぬ」

軽蔑の意を込めながら話す。


「左様だな、それでは戻るぞ」

2人は死体へ背を向けると歩きだそうとするも…


突然目の前に影が飛び出してくるが、反応が追いつけない。

「お命頂戴っ」

囁く声だったが…不思議と聞き取れた、いや…聞こえてしまった。


「隊長!!!」


逆手に持たれた短剣が的確に喉元を切り裂き命を刈りとる。行き場を失った大量の血液が一気に噴き出す。

その中で赤いカーテンに隠れながら小柄な男はもう一度踏み込む。


「貴様!よくも隊長を!」

少し距離が離れていたことが幸いし、少しの間ができる。若い兵が素早くボルトハンドルを起こし、ガチャンっという音と共に弾丸を装填する。心拍を落ち着かせ照準を走らせる。


「喰らえ!!」

間合いの離れた状態で、銃とナイフどちらが有利かは火を見るより明らかだった。撃針が薬莢に打ち込められ炸薬が炸裂し、弾丸が銃身より放たれる。


長細い武器の先端が目に入る。先程の経験から危険を察知し先に手を打つ。


「 結 界 」

片手を前へ引き出すと、薄く青い膜が半球状に拡がる。発射された弾丸が膜に接すると、鋼と鋼がぶつかる様な音が鳴り響くと共にヒビが入る。


「な、そんな事が…」

有り得ないものを見た事で口が空いたままでほうけている。


危なかった…思っていた以上に威力が高いな。だが、単発のはず。

「終わりだな」

縮地の要領で一気に懐に滑り込み、掌底で顎を撃ち抜く。脳へ衝撃波を叩き込まれた若い兵は白目を剥き、人形のようにバタリと倒れ込む。


服を汚されたら困るからな…。そんな事を思いながら服を剥いでいき、着替える。数分もしないうちに着替え終わりふと気付く。


俺の存在を知らされたら困るな…。暫し考えるとすんなり結論が出る。


「ごめんな、死んでくれ」

1回使ってみようと思い、拾い上げ見よう見まねでボルトハンドルを起こし、空薬莢を排莢して再装填する。


戸惑いながらもアイアンサイトで頭へ照準を合わせ、躊躇せず引き金をひく。

ダンッという音と肩へ伝わる反動に少々驚いたものの、見事命中させる。


これは……使えるな。他にも何かないのかと探っていく。見つかった物は…


三八式歩兵銃

九十八式軍衣 (軍服)

鉄帽(ヘルメット)

弾薬盒

被甲 (ガスマスク)

雑嚢

水筒

ゲートル

軍靴


以上の陸軍装備だった。


「中々いいなぁ…」不慣れな感じはするけど…なかなかに動きやすい。当分いいだろう……。


さて、取り敢えず埋めておくか…見つかったら面倒な事になるだろうしね。


森は夜を迎えていく……。









登場兵器

三十八式歩兵銃

1897年(明治30年)に陸軍で採用された日本のボルトアクション式小銃。

口径 6.5mm

銃身長 790mm

ライフリング 6条右回り

使用弾薬 三十年式実包

装弾数 5発

作動方式 ボルトアクション式

全長 1,275mm

重量 3,850g

銃口初速 700m/s


Wikipediaより引用

下部URL↓

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%8D%81%E5%B9%B4%E5%BC%8F%E6%AD%A9%E5%85%B5%E9%8A%83


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