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予言の聖女は囚われる  作者: ナルハシ
1話 漆黒の魔王
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プロローグ

 略奪の魔王が若き王へと玉座を譲ったその日、先詠みの魔女によりひとつの予言が下された。


『聖女と崇められし少女は神の子を孕む。神の加護を受けし聖女の第一子により、黒き魔王は滅ぼされるだろう』

 

「なんと不吉な……」

「魔王即位のこのよき日に……先詠みめ、何を考えておるのだ!」

「しかし彼女の予言をないがしろにする訳にもいかぬでしょう」

「策を講じねばならんな」

「だから私はあの者を王にするなどということには反対だったのだ!」

「どうしたものか」

「どうしたものか」


「よろしいでしょうか?」


 混乱する円卓会議の中、ひとり落ち着いた様子の男が発言を求めた。


「幸い、その聖女とやらが子を身篭るまで時はある……対処の方法はいくらでも考えられましょう」

 発言をしたのは空色の髪と瞳の優男。円卓を囲む者たちの中では際立って若く見えるが、先代魔王の懐刀と呼ばれていた知恵者である。

「要は我らが王を滅ぼさんとする子供を産ませなければよいのです。早々に聖女を亡き者とするか、あるいは……そう、聖女に魔王の子を産ませるというのはいかがですか?」


「神の花嫁を魔王の精で穢すと? なんという冒涜! それは良い!」

「神の子が魔王の子へと転じるのか、面白い!」

「ならば聖女を王の下へと引き摺り出すのだ!」

「捕らえろ!」

「捕らえろ!」


「予言の聖女を捕らえるのだ!」

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