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はじめてのスキル。そして住居。

引くほど遅くなりました。本っ当にすみません

「うーん?職人?物を作れたりできるらしいね」


「物を作れる?!」


ここでサバイバルするにはちょうどいいじゃないか!


「じゃあ魔法はこれかな?」


そういうとカバンから厚い一冊の本を出した。


「これは魔法書。魔法の基本が書いてあって魔法を習得できるわ。一回使ったら消えてしまうけど」


本には「技術魔法 作業台召喚ワークベンチサモン 種類|:召喚魔法(鍛冶台、作業台)」と書いてある。


「技術魔法?」


「あ!説明忘れてた!技術魔法は農業などの技術の魔法のことを言うわ」


ソレイユ先生が説明するとクラージュが近づいてきた。


「先生ってあんな風にうっかりしていたり、すぐ人の地雷を踏んでしまうんだ」


ソレイユ先生はいわゆる天然っていうやつか。


「これは作業台や鍛冶台に杖などの魔法具の鍛冶に使う魔法鍛冶台を召喚できるわ。じゃあ読んでみて」


俺は言われるがままに魔法書を開いて読んだ。

読んでいると頭に魔法が入ってくるような感覚がした。

読み終わると本は消えてしまった。


「覚えたのね。それじゃあ使ってみましょう」


「魔法はイメージが特に大事よ。使う魔法のイメージをするの」


「そしてこれはどっちでもいいけど魔法の名前を唱えるの。名前を唱えると違う魔法が出たり、魔法が出なかったりすることを防げるわ」


俺はソレイユ先生が言った通り魔法を想像し、「ワークベンチサモン」と唱えた。

すると作業台や鍛冶台一式が出てきた。


「それじゃあまずは剣を作ってそこにいるスライムを倒しましょうか」


するとソレイユ先生がカバンから石と木の棒を出した。

これで剣を作るのか。できるか不安になっていると頭の中にいきなり「石の剣」のレシピが

浮かんできた。しかもとてもわかりやすい

そのレシピ通りに作ってみようと召喚した作業台で作ってみた。

すると10秒程度でできてしまった。


「おいうそだろ…」


「できたわね。じゃあそこのスライムを倒してみましょ」


いくらゲームの序盤で倒せるようなスライムでも俺が作った剣で倒せるのか?

「おりゃぁ」といいながら剣をふりまわした。するとスライムは力が抜けていった。

「すごい!よくできました!」と後ろから聞こえてくる。俺がいくつだと思っているのか。

とにかくスライムが何か落としているから見てみよう。

何やらねばねばしたゲル状のものだった。

これはなんだろう。そう思っていると頭の中にスライムゲルとでてきた。

それと同時にスライムゲルを使ったレシピを思いついた。


「紐や縄それに綱!?一気に便利なものを作れるようになったぞ!」


「ほんとー?」


紐をつくれるならスライムはかなり重要かもな。

スライムゲルの使い方を確かめているとあたりがもう暮れていた。


「やばい住む場所作らないと。どうせならツリーハウスがいいな」


「ツリーハウスと聞いて」


「いい木があるんだよラーガ兄ちゃん」


ツリーハウスにピッタリな木があるようで二人とも俺を挟むように横に並ぶようにして言った。

こいつら息ぴったりだなぁ


「女神の木っていうんだけどなんと!近くにいるだけで魔力が回復するの!」


なんだその木便利すぎるだろ。絶対その木がいい。


「さっそく案内してくれ!」


「おー食い気味だねー。いいよ案内してあげる」


そして3人で崖の近くのほうにある木へむかった。

目的地に到着するとそこには自分の数十倍はあるような巨木があった。


「で…か……」


でかすぎて声が出ない。


「いいリアクションだねーラーガ兄ちゃん」


ラーガは微笑みながら言った。


「この木は僕たちしか近寄らないから自由に使えるよ」


「おぉ、そうか!じゃあさっそく作ってみよう」


「私たちにも手伝わせてよ」


「じゃあ頼もうかな」


「作業台召喚」と唱え、作業台とスキルを使い、スライムゲルで縄を作る。

ほかの二人は魔法で丸太を浮かせれるし、ソレイユ先生は浮くことができる。

でも俺はそんなことはできない。つまり俺は木に登ってツリーハウスを作る必要がある。

落ちている木の枝を拾い、木のくぎを作り、ソレイユ先生たちが持ってきた丸太を板に加工する。

縄をソレイユ先生に木の枝に括り付けてもらい、ソレイユ先生に持ってきてもらった木の板を

木に固定しそこに作業台を召喚する。

ここまでにかかった時間は5分もたっていない。

ほんとスゲーな魔法とスキルって!

まあそれは置いといて、なぜここに作業台を置いたのかというとここで部屋を作っていくためだ。

木の板と支えのための木の板を釘で組み合わせ木に固定する。

そこに壁と屋根をつければ部屋ができる。


「俺の部屋と作業部屋とキッチンも作りたい。

【職人】が料理に生かせるかもだしな」


「ねぇ僕たちも住みたいな」


「うおっ」


部屋に作った窓からクラージュがこちらにしゃべりかけた。

クラージュは魔法で浮いているソレイユ先生におぶられていた。


「住みたいって?」


「そのままの意味よ。私たちもツリーハウスに住ませてくれない?」


じゃあ二人の分の部屋も作るのか。

俺の部屋と作業部屋とキッチン、二人が住むために部屋を二つ、

さらに共有スペースに空き部屋を三つ用意しよう。仲間が増えるかもだし。

合計で九部屋。残り八部屋。今はまだ昼頃だろう。


「夜までに間に合わせるぞー」


「「おー」」


♢♢♢♢♢


「完成したぞー!」


今は夕方くらいだろうか。空が赤くなっている。

クラージュとソレイユ先生はできた部屋で大きい声で騒ぎながら走り回っている。

……え、ソレイユ先生?!

あなた少なくとも大人だよね!騒ぎながら走り回るって。威厳はないのか!


「ラーガいま『こどもかおまえは!』っておもったでしょー」


ばれた。そんな俺心の中駄々洩れだった?


「わたしこれでもまだ16なのよ」


「こどもじゃん!」


そんな若かったの?!20くらいと思ってた。


「ちなみにクラージュは9歳♪」


「こどもじゃん!!」


よくそんな若いのに魔法を扱えるよなー。

ちょっと待て。16や9でも魔法を扱えるのに知識すら0だった俺かなり異常……

ああこれ以上考えるのはやめよう。

とにかく俺たちの住居ができた。

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