虹のシャボン玉
シャボン玉の液を作った
娘がそれを飲もうとしていた慌てて止めた
子供の頃を思い出しやってみたくなったのだ
覚えている中で一番最近にシャボン玉を飛ばしたのは
中学生時代に友達としたときだ
もちろん娘を公園に遊びに行かせるときに
誰かが飛ばしているのを見たことはあるが
やったのはそれ以来だった
名前のわからないストローに液を付け
静かに泡を作ってみる
幻想的な虹を作った泡はしかしすぐに消える
娘はしゅんとした顔をして見つめてくる
苦笑しながら再び虹を作る
家の中に風が生まれてゆらゆらと虹の空気が動く
若かった頃の記憶が蘇る
これを見るとなんだか子供になったみたいだ
私に似た娘が昔の私のようにはしゃぎながら
虹を掴んでは泣きそうになるのだ