愛斗の非日常
ープロローグー
「ほんとなんでこうなったん」
ある少年が言った
「よく言うよお前のせいでこうなったのにな」
怒りや呆れに無気力な声が少年に語りかける
「雪斗だってノリ気やったやんけ」
「チッ、はぁ、思い返せば2週間前あんなこと言い出さなければ」
後悔と悲しみでいっぱいになる
「…とりあえず悠大と大地、練を探すか、、、雪斗」
暗い表情した雪斗がこっちを見て
「また歩き回るのか?やっと安全な場所に来たってのに!
もうここから動きたくない…」
「雪斗…」
それもそのはずだ変な集団から追いかけられて挙句1人の友人の頭部を潰される瞬間を間近で見てしまったのだから
「変に歩き回ってあいつらに殺されるなんてごめんだ!」
「なんで殺される前提なん?」
「当たり前だろ相手は集団だぞ、ましてやあんなの現実にいるような運動能力じゃない」
「まぁ確かにスパイ○ーマンみたいに追いかけてきたのは驚いたけどw」
「笑い事じゃねぇよ!」
少し空気が和んだ、愛斗は空気を読まず相手を和ませるのが得意で学校では同級生などからは愛されキャラだ
「はぁ、まさかお前のいつものペースに呑まれるとは」
少し笑顔になって落ち着きを取り戻した雪斗が言った
「はは、やっと落ち着き取り戻した」
「おかげさまでな」
いつもの落ち着きを取り戻した雪斗は
「よし、2人を探しに行くか、愛斗」
「よし行くか」
2人は立ち上がって鉄くずを集めたバリケードをどかして扉を開けようとした
ガチャ!
外から扉が開き一瞬2人は固まった
「え?」「へ?」
2人は間抜けた声を出して立ち尽くしていた
外からは顔の肉が切り裂け眼球が真っ赤になって鼻の潰れた中年の女が指をこっちに向け
「ミツケタ」
「ミツケタミツケタミツケタミツケタ
「ミツケタミツケタミツケタミツケタ」
ミツケタミツケタミツケタミツケタ
ミツケタミツケタミツケタミツケタ
狂ったようにミツケタを言い続け女はこっちに鉄の棒のような物を向け
「撲殺、刺殺、撲殺、刺殺、撲殺、刺殺、どっちがお好ミぃ?」
愛斗と雪斗は問いかけられた質問に対し
「あ、えなに?」
かなりパニックになりどうしようも無くなっていた
その時
「離れろこのくそババァぁー!」
その言葉と同時に鈍い音が聞こえ女の頭部が雪斗の太ももに乗っかる
「ヒェッ」
咄嗟に女の頭を払い除ける
「はぁはぁ、大丈夫か?」
もう1人の少年が息を切らしながら問う
「ああ、ギリおk…お前も無事でよかった」
愛斗が安堵した様子で気を失った
「大丈夫か!」
雪斗が愛斗の状態を確認した
「大丈夫…気失っただけや」
「そうかちょっと疲れた少し休憩しよう」
「そうだな、、あと無事で良かったよ…練」