娯楽と芸術の違いはたぶん、娯楽は承認欲求が主だが、芸術は自己実現欲求が主となるものだと思う
さて、娯楽も芸術も、睡眠・食事・入浴・家事などの生理的必需行動や労働・学業などの義務的行動には入らない、余暇時間のなかで行われることが多い行動です。
まあ、仕事の最中や学校の授業の最中に、ソシャゲをやってる人とか、小説書いてる人もいたりするかもしれませんが。
そして、その中での娯楽は人間の心を楽しませ、慰める体育的活動もしくは文化的活動であるとされ、芸術は作品の創作と鑑賞によって精神の充実を追求する文化活動とされているようですね。
ちなみに芸術とは本来藝術であり、藝とは人が両手に持った植物を土に植えるさまを表すのですが、要は庭園を美しく作り上げる知識・技術のことで、神の手で作り出された山野の自然の美しさを、人間が自らの領域である庭や花壇などにて、その美しさを再現しようとするものと、私は思います。
で、娯楽と芸術の違いはたぶん、娯楽はマズローの欲求5段階説の4段階目である承認欲求が主で5段階目である自己実現欲求が従だが、芸術は自己実現欲求が主となり、自己実現欲求が従となるものだと思うのですね。
実際には第4段階の承認欲求あるいは尊重欲求には低いレベルの尊重欲求と高いレベルの尊重欲求があり、低いレベルの尊重欲求は、他者からの尊敬、名声、注目などを得ることによって満たされるのですが、高いレベルの尊重欲求は、自己尊重の意識付け、技術や能力の習得、自立性などを得ることで満たされ、他人からの評価より自分自身の評価を重視する傾向にあるため、高いレベルの尊重欲求は4.5段階目というべきものだと思いますが。
もう少し具体的に言うならば、娯楽はストレスが大きくある状態にある人間が、それが得られるかどうかわからない状態の中からストレスを解消できる快いという感情を直接的に手に入れられることを期待するものだと思うのですが、芸術はストレスがない、もしくは少ない人間が、潜在的な自分の可能性の探求、あるべき自分、他者とは違う自分を見つけようとする行為、あるいは造物主に近づきたいという行為なような気がします。
いや、言ってる自分でも芸術というのは何なのかというものが、説明できてる気がまったくしないのですが、基本的に娯楽はストレスを解消できるという期待に基づいて行うものであるものであるのに対し、芸術というのはストレス解消、つまり不快という感情を打ち消すためにするものではないとは思うんですよね。