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ふたり。  作者: ドゥル
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ふたり

かチャカチャカチャ。

ミチがログインしなくなってから数週間が過ぎた。

気にはなるが毎日の繰り返しに忙殺されていた時でもあった。

そんなある日夜中に帰宅するといつものようにパソコンを立ち上げいつものメンバーのもとを向かおうとした。

向かおうとした。

打ってもないパソコンが文字を叩き出す。

画面にはただ一言。

「さようなら、最後の挨拶ができてよかったわ」

誰のものかはわからないがミチであることは直感的にわかった。

あぁ、死んだんだな、あいつと一緒か。

僕はなぜか納得して。

花束はどこに手向ければいいんだっけ?なんて明日ぼんやりと考えていた。魂がそっとやってきたのだろう、浮かばれなかった魂が。

グッと僕は堪えた。堪えたけれど閉じた瞳からは涙が頬に伝った。

あーまた失っちまったなぁ。

他のメンバーは知っているのだろうか。

アイツを失った時より喪失感は少ないがそれがまた罪悪感を助長させた。

「ったく、こんな薄っぺらい世界じゃ何もわからねぇじゃねぇかよ」

僕は少し呟いた。

「でもお前が望んだことならそれが正しいのかもしれないな、人は生きたいように生きるべきさ、消えたのか、死んだのか、それはわかんねぇけど、最後に花束くらい手向けてやるよ」

僕は深夜までやってる花屋に向かい、車を走らせ、海の波にそっと還した。

「さようなら」

もう振り返らずに、パソコンも、あのグループのアカウントは消して僕ら2人はあのグループから抜けた。

どうでもいい会話をする場所だ。新たな人が入ってミチのことも、僕のことも忘れるだろうし、他の奴らだっていつ辞めるかはわからない。

そうしてふたりは世界を絶った。

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