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エピソード37 3度目となる世界の危機


明日には完全にこの世界は

深淵(しんえん)なる漆黒(しっこく)(やみ)】によって(おお)い尽くされ

すべての生命エネルギーが闇に吸いこまれてしまうだろう。


そうなれば世界は崩壊してしまう……


『3度目の世界の危機』が訪れてしまったのだ……



なぜ3度目かと言いますと、

世界の危機は過去に『2度』訪れているからです。



1度目は、

遥か昔にこの世界を見守っていた7体の守護神龍が

【魔王】により呪いを受けてしまい

【闇】に引きずり込まれそうになりました。

守護神龍は(あらが)い魔剣へと生まれ変わったのです。

後に〈勇者パーティー〉が7本の魔剣を全部集め、

7本を1つにまとめた『勇者の剣』で【魔王】を倒して

世界は救われました。

目的を果たした『勇者の剣』は7本の魔剣に戻りました


守護神龍がいなくなってしまったことで

この世界には魔獣が現れ出したのです。



2度目は記憶に新しいアノ【魔獣王】の出現です。

ある魔法使いの一族達が、

〈光と闇の双子〉に願いを叶えて貰いました。

その願いが

魔獣を統べる王【魔獣王】の復活です。

【魔獣王】は大陸中を暴れまわり、

7つの大陸は4つになるまで滅ぼされてしまいました。

【魔獣王】は『7人の英雄達』により倒され、

世界はまたも救われたのです。



そして今回の【深淵なる漆黒の闇】の出現で、

世界の危機は『3度目』となってしまったのです……



3度目の正直となってしまうのか……

2度あることは3度あるなのか……

3度目はオチの法則なのか……


……失礼。最後は少しふざけました。



ジナトス「まずはここから離れないとね。」



りゅのくん「そうだな。

      とりあえず北の大陸にある

      俺の宿屋で今後の作戦を考えよう」



ジルバード「わたしゃ東の国に戻るよ、、、

      このことを国王に報告してくるさね」



【深淵なる漆黒の闇】は

生命エネルギーに反応して襲ってくる。

一同はアカベコの【七色(なないろ)音色(ねいろ)】のおかげで

生命エネルギーの反応を0にして防いでいる。



ーーー


《英雄の宿屋》


英雄の1人でもある『りゅのくん』が経営する宿屋に

到着した一同。



出迎えてくれたのは……

金髪で髪が長く、

お姫様のような雰囲気を出している綺麗な女の人だった。



この宿屋のマスコットキャラでもあるパンダの

子供を抱きしめながら、

不安そうにこちらを見つめていた。



『あなた、おかえりなさい。

 あの空に広がっている暗い闇は……』



英雄の1人でもある りゅのくんのお嫁さんの

『エリーナ』だった。

彼女もまた英雄の1人なのだ。



りゅのくん「……わりぃ。

      ……止められなかった」


明日(あけひ)リオン「やほぉー♪

      エリちゃん久しぶりー♪」


英雄達は英雄達で話をしていた。


英雄でもあり王様の『ムジカ』は

どうにかして

この世界の空に広がっている【深淵なる漆黒の闇】のことを

世界中の国の国王達に知らせるようとした。

人々を魔力や気力が探知しにくい場所に避難させるようにと伝えようとしているのだ。



紫陽花(アジサイ)コンビと仲間達は、

当初の目的のザナトスを見つけることができたのだが

新たに出現したこの【闇】に絶望を感じていた。



アカベコ「ザナトスは勝手に倒されたけどさぁ

     代わりに今度は

     とんでもない敵が現れちまったな……」



アカベコの表情は暗かった



シャウラ「あれはどう戦ったらいいんだ?

     実体もなければ

     "闇そのもの"って感じだぞ?」



シャウラもお手上げっと言った感じだった。



リンク「アタイは飲み込まれるのはごめんだね」


リンクは恋人のゆっきぃのことを心配し

寂しそうな表情をしていた。



レート「あれは僕達ではどうにも出来ないよ……」



レートは己の無力さを感じて悔しがっていた。



りと!「だからって……何もしない訳には……」



りと!は何も策が浮かばないことに焦っていた。



この場の空気が重い……



甘飴甘味(あまあめかんみ)「ごめんね少年くん……

     私達についてきたばっかりに……」


甘飴甘味(あまあめかんみ)はまだ幼い少年に気遣い謝っていた。



少年「なんで かんみおねえちゃんが謝るの?

   ぼくがついて行きたいってお願いしたんだよ?

   それにぼくはね。

   みんなならきっとこの状況でも

   『道を開く』って、

   そう信じてるから!」



少年は笑顔でそう言った。


気付けば少年の無邪気な笑顔に

どんよりした気持ちでいたみんなの心は救われていた。



少年はこの閉ざされた状況でも

みんななら突破できると心から信じているのだ。


だが、、、


世界崩壊の足音は着々と近づいてきている……


何度も言うが、

明日には世界は崩壊してしまうのだ……




最後のエルフでもあり英雄の『明日(あけひ)リオン』が

みんなを集めた。

そしてたった1つの

〈世界を救う可能性〉をみんなに伝えたのだ。



それはとても残酷な可能性だった……



言葉を口にしている明日(あけひ)リオンでさえも、

とても辛そうな表情で説明をしていたからだ。


それは……


甘飴甘味(あまあめかんみ)の膨大な魔力を使い、

 【深淵なる漆黒の闇】を絶望の谷の奈落の底へと

 再び戻すこと』



だった。



……詳しく説明いたしますと、

甘飴甘味(あまあめかんみ)の魔力によって出現した

この

【深淵なる漆黒の闇】を、

甘飴甘味(あまあめかんみ)の魔力をエサにして

再び奈落の底に帰って貰おうと言うことです。

ただし、

奈落の底に落ちていけば、

生きて帰れる保証はないでしょう。

むしろ帰ってこれないでしょうね。



エルフの知識は計り知れない。

何百年と生きているのだから……

だからきっとこの可能性は正しいのだろう……



そんなエルフの知識を持ってしても、

この【深淵なる漆黒の闇】を倒す手段が無いのだ。



遥か昔の【魔王】も、

魔獣を統べていた【魔獣王】も、

最終的には【深淵なる漆黒の闇】で世界を滅ぼそうと企んでいたほどなのだから……



明日(あけひ)リオンの言うことが正しいのならば、

甘飴甘味(あまあめかんみ)を犠牲にすれば、

世界を救うことは可能なのだ。


そう残酷にも言うのだ……

いや、

明日(あけひ)リオンを責めている訳ではない、、、

むしろたった1つの可能性があることだけでも

教えてくれただけ感謝し切れないだろう。


しかし、


しかしだ……



たった1人の

元気で明るく優しい優しいピンクの髪の女の子の

未来や人生などお構いなしに

命を差し出せ

っと、

そう聞こえる者は聞こえるのだ。



そんなことを誰が決める権利があるのか?



たった一人の女の子の命でこの世界を、、、


いや、


この星そのものを救えるのならば、

「別に構わない」っと、

関係のない者は簡単に言い切れるのだろう。


だけど関係のある者は?



甘飴甘味(あまあめかんみ)のことを知っている』


ただそれだけで、


彼女が犠牲になるとわかったのなら、、、


涙が自然と出てきて

胸が締めつけられてこないだろうか?



もう一度言いますが、

いえ、

今度はこう言い変えますが、


地球を救う為に『あなた様』の大切な人の命を

1つ差し出せと問われたら?



「はぁ?

 小説や漫画やアニメの話なんだから

 なんとも思わねーよ」


……そう思われるのが正論ですね。


なら現実世界で実際にそうなったとしたら、

どういたしますか?

1人と何十億の命を天秤にかけるとしても、

知り合いの命をポンッと差し出せますか?


あっ、今、「何を言ってるんだコイツ」っと、

そう思いましたね。


『あなた様』の現実の世界で

もしこのような場面が起きたのならば、

もしも『あなた様』が甘飴甘味(あまあめかんみ)の立場なら、

自ら喜んで死んでいけますか?


……失礼しました。

喜んで死んで行く人など誰もいませんよね……



『あなた様』が〈現実〉だと呼んでいらっしゃる、

その世界は実は、

本当は誰かの小説や漫画やアニメのような世界だとしたら?

もしくは空想や実際には無い世界だったとしたら?

そんなことは絶対に無いと言い切れますか?



……話が逸れましたね。

熱くなり失礼いたしました。



ただ、

この物語に登場しているみなさんにとっては、

紛れもなくこの世界での出来事が『現実』なのです。

そのことを頭の中の片隅にでも置いていただき、

お読みくださったのなら幸いです。





一同は明日(あけひ)リオンから、

〈たったひとつの世界を救う可能性〉を聞き、

誰も何も言えずにいた。


重い空気だけが、


その場を支配していた……


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