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エピソード29 巨大な魔道兵器の襲来③


巨大な白い魔道兵器の背中から

『ビームライフルみたいな魔道銃』が出てきた。


コクピットで操作しているレイジ(桑田)は、

それを巨大な白い魔道兵器に装備させては

標準をりと!にロックオンした。


魔道銃からビームが飛んで来た



(レートは間に合わない⁈ アタイがやるしか!)


リンクはビームの下へと滑り込み、

手に持っている気道銃で気力を

いつもの倍は込めて5発早撃ちした。


                 ドンッ!

             ドンッ!

         ドンッ!

     ドンッ!

 ドンッ!

↗︎


ビームの軌道を上にずらしてみせたのだ。



リンク「ハァ……ハァ……」

(さすがに溜め無しじゃキツいって)



レイジ(桑田)『ヒュー♪

       金髪のあんた やるわね!

       じゃあ次はコレよ』


今度は巨大な白い魔道兵器の腰の部分から

『ビームサーベルのような武器』が出てきた。



レイジ(桑田)『これでも食らいなさい!』



巨大な白い魔道兵器はいきなり距離を詰め、

「ブゥーーン!!!」っと、

アノかっこいいビームサーベルの音を出しながら、

2人に目掛けてビームサーベルを振りかざしたのだ。



りと!&リンク「「ちょっと、ちょっとぉ⁈」」



2人はお互い抱きしめ合って焦っていた。




ーーバキィィィィィィィィィン!!!




レート「……くっ!」


レートが間に合い

2人の目の前で気力を込めた両手を

頭上でクロスさせては

ビームサーベルを受け止め防いでいる。


レートはそのまま両手の気力をさらに上げ、

防御を固めながら右足に魔力を込めた。


両手で防ぎながらも

魔力を込めた右足で蹴りを入れ

炎の塊を飛ばしたのだ。



レイジ(桑田)『そこから攻撃してくるの⁈』



近距離でいきなり魔法の炎の塊をくらい、

巨大な白い魔道兵器はたまらず後退(あとずさ)りした。


『黒い髪のお姉さんもやるわね……

 なかなか器用なことしてくれるじゃない……

 こうなったら私も最終兵器よ!』


レイジ(桑田)はそう言うと、

ビームライフルとビームサーベルのような物をしまい

巨大な白い魔道兵器の姿を変形させたのだった。


その姿は〈巨大な大砲〉そのものだ。



レイジ(桑田)『まとめてぶっ飛ばしてあげるわ!』


りと!(あれ?これって……!)



りと!「やめなさい!

    レイジしゃんが吹き飛ぶわよ!!」



レイジ(桑田)『あはは!何を言ってるの?

      まさか命乞いかしら?

      今更遅いわよ!』


そう言ってボタンを押そうと手を伸ばした。


……が、


ギルド学園で初めて会った時の

目の前にいる天才錬金術師りと!の言葉が

鮮明に思い出されていた。


〜〜〜〜


りと!「作るのは自分の為かですって?

    そうね。

    じゃあ誰かが喜んでくれたことが

    自分の為ってことになるわね。」


私は色々と質問したり

こんな魔道具やあんな魔道具があれば面白いかもと

熱く語っていたわ。


りと!「その情熱は私も一緒よ!レイジしゃん!」



〜〜〜〜



ギルド学園での〈あの日のこと〉を思いだし、

レイジ(桑田)の手が止まったのだ。


ほんのちょっと先にあるボタンを押すだけで、

憎かった相手を始末できるのに……

復讐を成し遂げることができるのに……




憎い?


復讐?


本当に???


彼女に売り上げを取られたから憎いの?

私や父親より彼女の方が優れていたから憎かったの?

自分と彼女の才能の違いを

見せつけられたから憎いの?


本当に???


私は本当に復讐がしたかったの?


……違う。

本当はわかっていたわ。


きっと彼女は才能ではなく

『努力』を続けて来たってことを……


だって、

私も努力して

ここまでの兵器を作ることができたのだから……



私が巨大な魔道兵器を作ったのは

認められたかったからなの。


そしてたった一つの願いを込めて作ったの、、、



私は、、、





私はただ、、、




『誰かに見て楽しんでほしかった』



……ただそれだけなの。




そうハッキリと自覚してしまったレイジ(桑田)は

コックピットから降りてきて

三人に謝ったのだった。



『ごめんなさい……

 私、、、

 本当は人を傷つけたくは無いの……』



それを聞いた三人は、

さもわかったような雰囲気を出しては

シャウラのような真似をしてみせたのだ。



リンク「ふっ……。

    そんなこと最初からわかってたよ。」

(あっぶねぇぇぇ。一瞬、走馬灯が見えたわっ!)


レート「ふっ……。

    そうだね。

    本気なら回想シーンなんか入れて待たずに、

    大砲に変形して街ごと撃っていただろうね」

(よかったぁぁ。

さすがにアノ大砲は僕達じゃ防げないよ。うん。)


りと!「ふっ……。

    そうね。

    それに撃たなくて正解よ?

    レイジしゃんコレ見て。」

(絶対この2人、内心は焦ってたわよね?)



りと!が巨大な白い魔道兵器の大砲バージョンの

発射口を指差して指摘した。


レイジ(桑田)「う、うそ⁈

       これじゃあ暴発するじゃない⁈」


その理由は魔力回路が逆になっていて

これではエネルギーが外に放出されずに

暴発してしまう仕組みになってしまっていたのだ。



「はぁ……私ってほんと魔道具を作るの下手ね……」



レイジ(桑田)は肩をがっくりとさせた。



りと!『そんなことないわ!

    レイジしゃんの魔道兵器を見た時に、

    すごくワクワクしたもの!』


りと!「ねぇ?よかったら一緒に作らない?

    魔道兵器じゃなく、

    子供や大人が楽しめるような

    〈魔道遊具〉を2人で!!」


レイジ(桑田)「〈魔道遊具〉……考えもしなかった!

       いいね!

       いいよそれっ!!

       作ろう!!!」


この出来事がきっかけで、

レイジ(桑田)は

〈巨大な魔道兵器〉から〈巨大な魔道遊具〉へと

製造をシフトチェンジし、

後の平和な世の中では

『北の錬金術師(桑田)の一族』は、

『アトラクションやテーマパークを作らせたら

 世界一』

と呼ばれるほど有名な名家になるのであった。

そしてまさかこの2人が、

後にとんでもないマシンを開発してしまうことになるなんて……

それはずっと先のことなので

これ以上は触れないでおきましょう。



ーーふふっ。

巨大な白い魔道兵器ですか。

まるでガ○ダムみたいですね。

わたくしも一度でいいから乗ってみて

お買い物にでも行ってみたいものです。

……え?使い方が間違っておりますか??


他の①と②のルートも見てみたいですね。

なんと!

アニメ化になれば全部見れるとのことです!


それでは次回予告を。


次回は番外編となっており、

甘飴甘味(あまあめかんみ)がお財布を落とし、

不思議な館に辿り着いた出来事をご覧くださいませ。


おや?

なにやら変わった挨拶が聞こえてきますね……


『みぃはろー♪』


ではまたお会いしましょう。


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