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エピソード19光と闇の双子が眠る迷宮③


光の子と呼ばれている〈白い女の子〉も動き出し

戦闘が始まった。



〈白い女の子〉は次々と魔法を繰り出してきている



レート「……ッ」


アカベコ「……くっ」


前線に立ち魔法を受け止めては防いでいる2人。



魔法を受けながら2人は同じことを思っていた


それは


『『まるで甘飴甘味(あまあめかんみ)を相手にしているようだ』』


っと、、、




2人にとって

普通の魔法使いならばさほど驚異ではないのだ

なぜなら魔法使いの得意な魔法さえ分かってしまえば、

あとは魔力や気力をその魔法に合わせ上手く使って

対処すれば、

大抵の相手なら問題なく倒せるからだ。


相手に合わせ魔力や気力を上手く使い分けて戦う

このスタイルは

両方扱えることが出来る2人の芸当だからだ。


しかし、


甘飴甘味(あまあめかんみ)と言う魔法使いは別だ。


甘飴甘味(あまあめかんみ)と言う魔法使いと対峙した者は

きっと彼女の(すご)さに(おどろ)き、

そして恐れを抱くだろう。


なぜなら彼女は〈すべての魔法〉を次々と放ってくるからだ。

しかも無詠唱で飛んでくるのだから恐ろしい……


次に何の魔法が繰り出されてくるのか

〈わからない恐怖〉これほど怖いものはないのだ。


それをいま戦っている〈白い女の子〉は

当然のようにやってきている。



アカベコ「……(マズいな)」


劣勢(れっせい)の状況を(くつがえ)すべく、

アカベコはレートに目で指示を出していた


(オレが魔剣の力でお前の分も防ぐ!

レート、あいつに一撃を入れてやれ!)



レートはこくりっと(うなず)いた。




アカベコ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



魔剣の力で〈白い女の子〉の魔法を(さば)いていく


そして一瞬の隙を狙ってレートが必殺技を放った!



「これなるは羅生門 幾星の命の玄関口

 三度(みたび)通るは善人か悪人か ーーー


三層(さんそう)終刻(しゅうこく)』!!」



必殺技の一撃が〈白い女の子〉に直撃した!


〈白い女の子〉は二度衝撃を受けては

壁の方まで吹き飛び倒れたのだ。



……が、



『ほぅ!おぬしらやりおるのぉ〜。』


子供とは思えない口調の〈白い女の子〉は

平然とした感じでむくっと起き上がってきたのだ。



アカベコ「はぁ、はぁ……ま、マジかよ」


レート 「はっ、はっ……き、キツイね」


2人は全力で仕掛けたので肩で息をしていた。


そこへ甘飴甘味(あまあめかんみ)が駆けつけ、

〈白い女の子〉の相手をすることになった。


その間アカベコとレートは

りと!が作った回復薬を飲み体勢を整えている



甘飴甘味(あまあめかんみ)と〈白い女の子〉は

壮絶な魔法合戦を繰り広げていた。


バチッバチバチバチ!!


白い女の子から雷の槍が飛んできた!




ブォォォォォォォォ!!


甘飴甘味(あまあめかんみ)が吹雪の魔法でそれを凍らせ砕き破る




次に〈白い女の子〉は風の刃を無数に飛び交わせ

攻撃を仕掛けた。


甘飴甘味(あまあめかんみ)はニヤリと微笑み、

『光の魔弾』でそれらをすべて打ち落としてみせた。


お互いひと呼吸した後、

即座にお互い相手に向けて爆炎の魔法を放った!


炎の魔法がぶつかり合い

見事に相殺されていった……


どうやら魔法の戦いは

まったくの互角(ごかく)のようだ。


『ほぉ!

 やるではないかピンクの髪の娘よ。

 なかなか楽しいぞ。』


光の子と呼ばれている〈白い女の子〉は

今まで自身の魔法について来れる者がいなかった為、甘飴甘味(あまあめかんみ)と互角の戦いに

久しぶりに悦楽(えつらく)していたのだった。


甘飴甘味(あまあめかんみ)の方は

魔力が無くなることは全然無さそうなのだが、

迷宮(ダンジョン)でのモンスターとの連続の戦闘もあってか、

身体が魔力の使い過ぎで

だんだんと熱くなってきていた。




一方、

闇の子と呼ばれている黒い男の子は相変わらず

「ぁー、ぁー、」っと言った感じで

まともに話せない様子だった


しかし今度はさらに速い動きを見せては

シャウラに向かって襲ってきたのだ。



それでもシャウラの方が若干スピードが速く、


何度も何度も何度も何度も何度も何度も

シャウラは"蒼い残像"を繰り出しては

〈黒い男の子〉を倒している。


しかし、、、


〈黒い男の子〉は毎回、

〈白い女の子〉と同じように平然と起き上がっては

こちらに向かってくるのだ。


「ふぅ……ふぅ……」


シャウラの息が珍しく上がっていた。



少年はこのままでは間違いなく全滅してしまう

っと思った。

りと!もどうすれば現状を打開できるのか

頭をフルに回転させ、一生懸命に考えていた。



「てんびん……びょうどう……」



りと!がなにやらブツブツと言っている。


そして何か閃いたのか大声で叫んだのだ。


天秤(てんびん)のように、

 傾けることなく均衡(きんこう)に、

 だわっ!

 つまり、、、

 同じ力で同時に攻撃を当ててみて!!』


その言葉を聞き、

紫陽花(アジサイ)コンビやアカベコ、レートは

もう一度試してみようと決意した。


〈白い女の子〉は甘飴甘味(あまあめかんみ)が引き続き相手をする

〈黒い男の子〉の方は

シャウラ、アカベコ、レートで相手をすることに。


……しかしここで問題が1つ、、、


シャウラやアカベコ、レートだけでは

甘飴甘味(あまあめかんみ)の全力の魔力に対する等しい攻撃力が足りていないのだ……



そこへ、



『アタイも準備できたよ!』


そう切り出したのは、

今の今まで気力を溜め続けていたリンクだった。


(これでいける!)


アカベコがそう確信し、

声を張り上げ指示を出した。



『いくぞおぉぉぉぉぉ!!!

 甘味(かんみ)も構わずに全力でいけ!!』



それを聞き〈白い女の子〉は喜んだ。


『ほぉ。まだ全力ではなかったのか!』



甘飴甘味(あまあめかんみ)は自身の魔力が膨大なゆえ


常に魔力を抑えながら戦っているのだ。



〈黒い男の子〉にシャウラが『蒼い残像』を出し

「これが最後」と渾身のスピードで斬り倒した。

そこへ三人がすかさず(たた)()けたのだ。


「魔剣アブソリュートッッ!!!」

三層(さんそう)終刻(しゅうこく)

虹霞(タクティクス)(・オブ・)(ドリーム)!!!」


迷宮が耐えれなくなり

地震のように揺れている。


とてつもない威力の攻撃が

〈黒い男の子〉に向け浴びせられたからだ。


そしてほぼ同時に、


甘飴甘味(あまあめかんみ)は魔力の渦を(まと)いながら

〈すべての魔法を込めた一撃〉を

〈白い女の子〉の魔法を打ち消した上で直撃させた。


りと!の読み通り、

双子は同時に倒れて

今度は起き上がってはこなかった。


「や、ヤッタァー!!」


少年は終始心配になりながらも見守っていたのだが

みんなが双子を倒したことにすごく喜んだ。


『うむ……我は満足した。このまま眠るかのぉ』


『ぁー、ぅー』


双子は倒れはしたものの、

死んでおらず、

そもそもこの双子には死がないように思えた。


戦いに勝利した。


しかし、、、


甘飴甘味(あまあめかんみ)の様子がおかしい……


身体が火照(ほて)り顔は紅潮(こうちょう)している……


「み、みんなっ……離れて!」


そう言ったのち、

甘飴甘味(あまあめかんみ)の身体から

魔力の渦が(ほとばし)(あふ)れ出してきていた。


……これは大変ですね。

甘飴甘味(あまあめかんみ)の魔力は〈暴走〉してしまったのです。





ーーふふっ。

恐ろしく強い相手でしたね。


甘飴甘味(あまあめかんみ)の魔力が暴走してしまいました。


いったいこの先どうなることやら、、、


次回も気になるところなのですが、

急遽(きゅうきょ)

作者さんが番外編を出すことに決まりました。

しかも番外編にあの隻腕(せきわん)の男も出てくるとか……


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