表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/60

エピソード2 魔闘士レートとの再会


「魔道具で連絡したからそろそろ来る頃だと思うわ♪」



ピンクの髪をした女の子 『甘飴甘味(あまあめかんみ)

その手に持っている魔道具がキラリと光る


魔道具とは、

魔力を通して使われる道具であり、

日常的に使われる物や戦闘用に使える物など用途は

様々でこの世界に存在している。


ここ最近の魔道具は、

天才錬金術師のおかげで、

魔力が弱い者でも扱いやすく作られており、

より便利な魔道具が開発されてきているのだ。



「あっ!来た来た♪」



甘飴甘味(あまあめかんみ)が遠くに見える人達に手を振っている。



「あの人達は?」


先ほど助けられた少年が、

青い髪をしたお姉さん 『シャウラ』 に聞いた。




「ん?

 あれは【王都ギルド】の連中だぜ?

 こいつを受け取りに来てくれたのさ」



倒れている賞金首の男を見ながら

そう答えてくれたシャウラ



「え⁈

 【王都のギルド】の人達なの⁈」


少年は驚いていた。


それもそのはず、

冒険者の実力も低く規模が小さい"街のギルド"ではなく、

この国の王様がいる【王都ギルド】の人達が、

わざわざやって来たのだから……


倒れている賞金首の男は

よほど名のある強者だったのだろう


それをあっさり倒す【紫陽花(あじさい)コンビ】……恐るべし。



「ふたりとも久しぶりだね!

 もうやっつけてるとか手際がいいね」


ギルドのマークをつけた4人組(フォーマンセル)の【王都ギルド】のエリートの人達


その中で、

1人だけ違った格好をしていて、

背はシャウラと同じくらい高く、

短めの黒い髪をしている女の人が、

紫陽花(あじさい)コンビに話しかけてきたのだ。


この黒い髪の女の人からは、

ピンクの髪の甘飴甘味(あまあめかんみ)とはまた違った元気さを感じた。



「レートやっほ♪」


甘飴甘味(あまあめかんみ)が片手でハイタッチしている


「やっほかんみ!」


レートと呼ばれる女性もハイタッチで返した。



どうやら紫陽花(あじさい)コンビとは知り合いみたいだ。



「わりぃな先に倒しちまって、

 "魔闘士レート"

 なら、こんなやつ朝飯前だっただろうけどな」


シャウラはレートよりも先に倒せたことが嬉しそうだった



( えっ⁈

 ま、魔闘士(まとうし)だって⁈

 『魔力』と『気力』その両方を使って闘う人だ

 魔法剣士と同じく数が少ない職業だぁ

 こっ、この人もまた只者じゃないんだね)


少年はそう思いながら、

じぃーっとレートのことを見つめていた。



レートは少年の視線にすぐさま気付き、

にっこりと微笑み返したのだ。



少年はドキッ!っとしては、

とっさに下を向き少し恥ずかしがっていた。



「この少年は……ふたりの子供かい?」



そう紫陽花(あじさい)コンビの2人に聞くレート



「せやで♪」「ちげーよ!」



肯定する甘飴甘味(あまあめかんみ)、否定するシャウラ



「ははっ、わかってるよ。」


レートは2人をからかっていただけであった。



「この近くの街ギルドの方から

 王都ギルドへ連絡があってね。

 2人組が賞金首を追っているって聞いたから、

 もしかしたら……って思ったら、

 やっぱりキミ達だったね」



「とどめはシャウラかな?見事だ」



レートは倒れている賞金首の男を見ては、

鮮やかな切り口を見ては称賛の言葉を送った。



「ほらほら、そんなことより賞金♪賞金♪」


賞金を催促するシャウラ。



「もちろん!

 ちゃんと用意してあるよ!

 ……あっ、2人とも。

 ギルド長から依頼があるみたいだから、

 王都の【ギルド学園】に寄ってね?

 なんでも、

 紫陽花(あじさい)コンビを指名の危険な依頼だってさ」



レートはシャウラに賞金が入った袋を渡しながらそう言った。


東の国の王都はそれはとても有名で、

軍事力が高く、

立派なお城が建ててあり、

大陸1の錬金術の工房と、

大陸1の図書館があり

そして大陸中から人気の【ギルド学園】がある国として有名な場所なのだ。


ちなみにギルド学園は、

紫陽花(あじさい)コンビの二人が出会った場所でもあるのだった。




「えぇー、

 あのジジイからの依頼かよぉ〜

 お前らが行けよなぁー」


シャウラは受け取った賞金の袋を、

ポンっ、ポンっ、と、掌で浮かしながら嫌そうに返事をしていた。



「もうっ、シャウぴってば

 そんなこと言わずに話だけでも聞いてみようよ?♪」


甘飴甘味(あまあめかんみ)は危険と聞いて、

どこか楽しみにしている感じだった。



「……かんみおねえちゃんって、

 もしかして危ないことが好き?」


少年は疑問に思ったことを口にしてみた。



「ぶっ⁈

 バレてやんのかんみ」


お腹を抱えてゲラゲラと笑い出すシャウラ


……そんな笑い方でも笑う姿はイケメンなのですね。



紫陽花(あじさい)コンビのことをよく知るレートも同じく、

クスクスっとお腹を抱えて笑っていた。



「も、もう!

 私は清楚なんですぅ!

 清楚は危ないことなんてしないんですぅ!」



甘飴甘味(あまあめかんみ)は少年に図星を突かれ、

必死に言い訳をしていた。


そして嫌がるシャウラを説得しては、

ギルド長の依頼をまずは聞いてみることになったのだ。



「ね、ねぇ!

 おねえちゃん達、、、

 あ、あのね?

 ぼくも一緒に付いて行ってもいいかなぁ??」



少年は紫陽花(あじさい)コンビの魅力に惹かれ、

この2人のことをもっと知りたいと心から思い、

ついて行くことを決めたのだった。



「わたしはいいけど、、、あなたお(うち)は?」



「……おうちは孤児院だよ、、、

 ぼくは孤児院で育ったから、

 親はいないし、

 それにもうすぐ出て行く年齢だったから……

 行く当てがないんだぁ……」



少年は少し悲しそうに言った



「オレも親いねぇから一緒だな!

 いいぞ、好きなだけついて来い!」



シャウラが少年の頭をグシャグシャしながら歓迎した。


レートは手をパンパンっと叩き、


「こらこら2人とも、

 少年のことはギルドが面倒を見るから」



恐らくそれが一番正しいのだろう……


しかし、


少年は頑なに2人について行くことを決意していた。



「はぁ……わかったよ少年くん。

 それなら紫陽花(あじさい)コンビの2人について行きなよ

 でもなにかあったらギルドを頼ってね?」


少年に優しく声をかけるレート。

レートは紫陽花(あじさい)コンビに信頼を寄せているみたいだ。



「とりあえず少年を孤児院まで送ろうか。

 別れの挨拶もあるだろうし、

 それからみんなで王都に向かおう」


「レートさん!

 わがまま言ってごめんなさい!

 それからありがとう!」


少年はレートに感謝をした。



少年の感謝の言葉を聞き、

レートは少年に向け片目でウインクをして歩き出した。


少年はまた恥ずかしがっては下を向き歩き出したのだった



少年の孤児院での別れも済み、

紫陽花(あじさい)コンビと少年、そしてレート達は王都に向け歩き出した



「レートさん達は冒険者なの?」


少年はレートとその仲間達について詳しく聞き出そうとしていた。



「違うよ?

 僕は腕前を買われて【王都ギルド】から

 スカウトされた、

 ギルドの管理人みたいなものだよ?

 

 こちらの三人は【王都ギルド】の人達で、

 僕の部下だね」



どうやらレートは僕っ子のようだ。

一人称が僕のレートが、

少年に冒険者やギルドについて詳しく語り出した



「冒険者ってのは、

 まずギルドから依頼を受けるのさ

 依頼の内容は様々で、

 モンスターの討伐や賞金のついた悪い人を

 やっつけては賞金を得たり、

 ダンジョンを攻略してお宝を手に入れたり

 するのが冒険者さ」


「そして僕たち【王都ギルド】は、

 街の治安を守ったり、

 悪い人や周辺のモンスターをやっつけたりと、

 まぁやっていることは僕たちも冒険者と

 さほど変わらないかもね」


僕っ子のレートが微笑みながら少年に聞かせていた



そうこう話をしているうちに、

目の前に大きな街が、

そしてその奥に立派な "お城" が見えてきたのだ。


一同は王都に到着したのだった。



「じゃあ、僕はまだ仕事があるからね!」


そう言って別れていくレートとその部下達。


忙しいのにわざわざ少年の世話をしてくれたことに、

少年は感謝し胸が熱くなっていた。




「……レートさんっていい人だよね」


少年はボソッとつぶやいた。


「せやろぉ♪

 よくレートはわたし達のことを、

 "やべーやつ"って言うんだけど、

 わたし達から見たら

 『レート』

 『りと!』

 『十六夜(いざよい)

 『リンク』

 みんなやべーやつだけどね♪

 あっ、あと、"べこ"もいたわね」


それを聞いていたシャウラも話に入ってきた。


「たしかになぁー

 そこに"みらいさん"も入れようぜ?」


紫陽花(あじさい)コンビの2人は楽しそうに笑っていた



(レートさんってまともそうだったけどなぁ〜

 ……てか、

 おねえちゃん達もやべーひとだよ!

 それにまだ出てきていない登場人物の方達の

 名前が先に出ちゃってるよ!)


少年は心の中でツッコミを入れていた。



「それにしても久しぶりの王都だな」


シャウラが懐かしむように周りを見渡している。



「やんなぁ♪卒業以来じゃない?」



甘飴甘味(あまあめかんみ)も同意した。



「二人はこの東の国の王都で育ったの?」



少年は二人のことを聞いた。



「えっとね、

 育ちは別々なんだけど、

 ここには【ギルド学園】って場所があってね、

 そこでシャウぴやみんなと知り合えたの♪」



甘飴甘味(あまあめかんみ)が説明してくれた



「そうなんだぜ

 んで、

 【ギルド学園】の学園長が、

 ギルド長もやってるんだぜ?」



シャウラが甘飴甘味(あまあめかんみ)の説明につけ加えた


ちなみに【ギルド学園】とは、

完全中立の場所であり、

各大陸から冒険者見習いや、

さまざまな職業の卵が集まっては、

一人前になるように学び育つ場所なのである。



「そうだったんだぁー」


(二人の学園生活かぁ

どんな風に過ごしてたのかなぁ?……き、気になる)


少年は紫陽花(あじさい)コンビのギルド学園生活を想像していた。



「せっかくだし、

 王都で『りと!』や『十六夜(いざよい)』に会いに行こうよ♪」


甘飴甘味(あまあめかんみ)がさきほど口にした登場人物達だ


その中に『リンク』や『べこ』と言う人物が入っていないのは、

おそらくその二人も紫陽花(あじさい)コンビと同じく、

王都を出ては冒険をしているのだろう。



「寄りたいけど、

 まずはギルド長から話を聞いてからだな」


シャウラがそう言うと、

甘飴甘味(あまあめかんみ)は頷いた



「久しぶりのギルド学園だな!」


「だね♪」



紫陽花(あじさい)コンビと少年は、

ギルド長が学園長をしている【ギルド学園】へと向かった


ギルド学園、

そこは綺麗な花がいたるところに咲いており、

とても美しい場所だった。

紫陽花(あじさい)コンビと少年は学園に入っては、

ひとつの部屋の前で立ち止まった。




「ギルド学園に来たらからには

 ここには寄らないとな!

 しっしっし、

 少年 お前きっとびっくりするぜ?」



シャウラがなにやら怪しそうにニヤついている



「なにここ?保健室??」


少年が部屋の前にある標識を見てつぶやいた。



「みらいさんいるかなぁ?♪」


甘飴甘味(あまあめかんみ)は嬉しそうにドアを開けようとしている。



「ぶはっ! ノックくらいしろよかんみ!」 


シャウラは笑っていた。



(……さすがかんみおねえちゃんだ)



少年は甘飴甘味(あまあめかんみ)がどんな人物か分かりかけてきていた。


ーーガラッ


ドアを開け保健室に入っていく甘飴甘味(あまあめかんみ)

……ビリッ


(ビリッ??

かんみおねえちゃんの静電気なのかなぁ???)


この時、少年はなにやら違和感を覚えたのだった。


続いてシャウラも入っていく。


最後に少年が保健室に入っては、

その光景を見てとても驚いたのだった。



ーーふふっ。

少年は保健室で何を見たのでしょうね?


わたくしめもよくこの保健室に遊びに行きますよ♪


そして、

物語の重要キャラでもある、

深淵顔(しんえんがお)や刺す人でおなじみの"あの人"。


……おっと、

これは配信ネタでしたね、失礼しました。


やり直し、やり直し♪


そして、

物語の重要キャラでもある、

"保健室の先生"の登場です♪


ではまたお会いしましょう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ