熱/叫び
喉に砂漠の風が吹いた
腹の奥底で灼熱の太陽は唸り
渇きは瞳の水を奪い去る
仰いだ真青の空の中
焦がれて止まない波の音がする
砂のような毎日に
一番熱い温度で叫んだ
足掻く
影も蹴散らす乱暴さで
どこか遠い場所にあった日々が
干からびた姿で転がっている
見開いた目に稲妻を焚いて
冷めた空を見つめている
駆け上っていく衝動に
押し寄せるこの瞬間に
燻るものを絶やしたくないと
その矛盾を隠しもせずに
明かしたことはあっただろうか
ヒリヒリと痛む陽が射して
赤らんだ手を高く掲げた
荒ぶ血潮の在処とは
違う微かな波の音がする
気まぐれに走る一滴に
満たされたくはない声を嗄らし
明日の話はしたくないと
火花を散らすスピードで
伝えたことはあっただろうか