表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕だけに聞こえる彼女達の本音がデレデレすぎてヤバい!  作者: 寝坊助
デレ1~妹と幼馴染のバトルがヤバい!~
5/217

5「今日だけは一緒に寝てあげるわよ……バカ兄貴」

「それで? あたし、今日はどこで寝ればいいの?」


 夕食を終え、風呂も入り終え、すっかり夜も更けてきた頃。

 ほみかは食器を片付けている母さんに尋ねた。


「ああ、そうねえ。ほみかちゃんのお部屋で……と言いたいところだけど、お掃除も荷解きもまだ全然終わってないのよねえ。まあ、それは明日やるとして。今日はお母さんの部屋で寝ましょうか?」


 そう、母さんの提案はもっともなことだった。ほみかも何ら反抗することなく「わかったー」と頷いている。その提案に異論を唱えたのは、僕だけだった。


「あー、ちょっといいかな?」


「え? どうしたの? 透」


 母さんとほみかは、一斉に僕の方を見る。う……何だか視線が痛く感じる。でも、そんな痛みに負けず僕は思い切って発言した。


「今日は……その、ほみかは僕の部屋で寝させてあげないかな?」


「はあ?」


 僕がそう言った後、二人は「大丈夫か? お前」というような顔で僕を見た。特にほみかは、呆れたようにはあっと僕に向かってため息をついた。


「……あんた、何考えてんの? ガチで変態? 年頃の妹と一緒に寝ようだなんて。マジキモイんですけど!」


(イイよー♡♡♡ 全然イイよー♡♡♡♡♡♡ これもうフラグ? 結婚フラグ? 二人で一つの寝床で寝るとか、兄妹の一線ここで超えちゃうフラグ!?)


 うん、妹よ。お兄ちゃんは、お前がそう言ってくれることを信じてたぞ。


「透。お母さんもそう思うわ。流石にその歳の兄妹が同じベッドでっていうのは……ねえ?」


 母さんは、顎に手を当てて困ったような表情を浮かべていた。

 僕は苦笑しながら答える。


「いや、ほら、今日だけだよ。七年ぶりに会ったんだし、積もる話もあるしさ」


「そりゃあ、まあ、色々話したいことはあるでしょうけど……」


「別に一緒のベッドで寝ようってんじゃないんだ。僕は布団を敷いて別で寝るから。ただ、昔を懐かしみたいだけなんだ。駄目かな? 母さん」


「え? ああ……そう言われたら、お母さんにはどうこう言えないけど……」


 言葉を濁しつつ、母さんはじっとほみかを見つめた。どうやら、ほみかに決定権を委ねたようだ。もちろん、ほみかの答えを僕は知っていたが。

 案の定、ほみかはすーっと息を吸うと、僕に向かってこう言った。


「……仕方ないわね。仕方なくだからね? 今日だけは一緒に寝てあげるわよ……バカ兄貴」


(キター♡♡♡ ついにこの時がキター♡♡♡ 襲う、これは襲う! お兄ちゃんが寝てる時にこっそり抱きついたり♡ 匂いくんかくんかしたり♡ ていうか、いくところまでいっちゃうー? ほみかはもう、全然Okだよお兄ちゃあああああああん♡♡♡)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ