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紡ぐ言葉  作者: 朔良
第三章 嵐の前の静けさ
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21話 小さな約束

(注)この物語には多少の流血、いじめ、殺人等の残酷な描写が含まれます。苦手な方はブラウザバックをお願いします。また犯罪行為を助長する意図はございませんのでご理解いただきますようお願い申しあげます

「おぉ!ひっさびさに遊園地に来たなぁ!小2の誕生日以来だぁ!」

 遊園地に着いて早々千里が懐かしさのあまり、そう感嘆の声を上げながら顔を輝かせると、秋良と楔は不思議そうに首をかしげる。そういえば楔と秋良は、千里の事情を知らない。そのことを忘れていたのもあり、申し訳ない気持ちになる。千里は一度困ったように顔を顰めてから悩んだそぶりを見せながら「あー、口を滑らしたなぁ」と一言小さく言った後に少し二人から目線を逸らしながら首元に手を置いた後に呟くように口を開く。

「小3から学校のイベントとか行事参加してないから、こうして娯楽施設に遊びに来るのも久しぶりなんだよねー」


 説明するとなんとも微妙な空気になる。まさかこんな思い空気になるとは思っていなかった千里は「あー……もう……」と小さく呟いた後に頭をガシガシと掻きむしると翔太の背中を軽く叩きながら、無理矢理気分をあげようとする。

「なんだよー!俺のサボり癖なんて今更だろ―?学校行事とかがだるくて参加してなかっただけだって。だから気にすんなって!ほら、楽しもうぜ!」


 そう話すと、楔は納得していたし、秋良も部活はあまりサボらないが授業態度等は翔太から聞いているのか、「そうだよねー、千里らしいか」という雰囲気になり、千里もほっと息をついた。自分の今までのサボり癖がココで納得されてしまう原因なのだが、千里としては、あまり気持ちは良くはないだろう。しかし、千里としてもこれ以上、険悪な雰囲気は昔から苦手だったのもあり、一気に流れを変えるためになるべく明るく、続くように口を開く。

「じゃあ、翔太。四人で行くの?二手に分かれるの?俺はどっちでも良いけど」

 千里がそう訪ねたときだった。楔が一瞬にやりと笑うと千里の肩を押しながら、歩き始める。千里は方をそれなりの力で押されているのでいやでも自然と足が進む。楔の行動を見て翔太は一気に顔を朱色に染める。


「僕はぁ、千里ちゃんと一緒に行動するから、翔太と秋良ちゃんは、二人でゆっくりしてなよぉ」

「えっ!?ちょっ、楔?!」


 翔太はその言葉を聞いてあからさまに体を硬直させる。千里は肩を押されながら後ろを振り返る。すると見えたのは心配げに翔太のことを見つめる秋良とその行為にさらに顔を赤らめてあからさまな翔太の姿だったが。


 しばらく歩いて行くとふと後ろから「ここまで来れば大丈夫かなぁ」という声が聞こえる。肩を押す力も弱まり肩からも手が離れた。その差に一度つんのめってしまうが、


「ありがとうね、地雷。俺の嘘に付き合って貰って。なんか話し一つ聞いてやるよ。あのヘタレの事だから、午後は一緒になると思うけど、一日……それも休日まで……それも伊織ちゃんの前でもないのにあのキャラは流石に疲れるんだよね。伊織ちゃんからの頼みで断れなかったけどさ。……まぁ、ともかく頼みごと一つだけ聞いてやるから、話してみろよ」

「……へぇ?何でも?」

 楔の言葉ににやにやと笑いながら何でも?と、問いかけると、楔は若干不思議そうにしながらも「まぁ、俺ができることなら何でも良いよ」と笑いながら話す。

「じゃーどうしようかなぁ。何きいてもらおうかな。あ!じゃあね、つ……。いや、来月なんだけどね、大型スーパーに買い物行きたいからそのときに荷物持ちに付き合ってよ」

 千里は少し考え込んだ後におそるおそる口を開こうとして、言いかけた言葉を飲み込む。その後に来月のどこかで買い物に付き合って欲しい、と言うことを告げると、楔は頷きながら口を開く。

「そのくらいでいいなら付き合うよー」


 そこまで話し終えると、どこかの店に入ろうという話になり、喫茶店を探すべく、歩き始めるのだった

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

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