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異世界探偵

異世界探偵

作者: にゃきもん

 キャアアァァアァァーー


 洋館のような建物の中に響いた女性の悲鳴。ワタシはその場へと駆けつける。二つ隣の部屋だったので、ほんの数秒で到着。

 そして、本日最初の事件と邂逅した。


 部屋の入り口で立ちすくんでいる三つ編みのメイド。彼女の目線の先には血溜まりの上にうつ伏せている男性がいた。この建物の主人だ。

 背中にナイフが柄の部分まで突き刺さっている。この血の量からすると、すでに息絶えているだろう。


 三つ編みのメイドにいくつか質問した。結果、扉は施錠されていて開けたらこの状態だったらしい。つまりは密室殺人だ。

 血はまだ鮮明で固まっておらず、建物から出た人物はいないことを確認しているので、犯人は建物の中にいるはずだ。

 ワタシは建物内の者を大広間に集めた。


 まずは、使われたナイフの持ち主を問う。氷のアイスという異名?を持つ魔法戦士だ。アイスが言うにはナイフは先ほど盗まれたらしい。それが事実ならアイスの元からナイフを盗んだものが犯人だろう。

 となると真っ先に疑われる事になるのは、元盗賊のランバドだ。


 ランバドは元盗賊というだけあって、盗みの技術とナイフの扱いに長けている。おまけに鍵の開け閉めもお手の物だ。十中八九ランバドが犯人で間違いない、と普通は思うだろう。普通は、だ。


 だが、ワタシは普通じゃない。探偵なのだ。それも飛び切り優秀な探偵だ。元盗賊が居たから罪を擦りつけようと考えたのだろうが、甘い。甘すぎる。決定的な証拠が残っている。


 ワタシは推理を始めた。部屋の隅に僅かながら残っていたテグス。釣りをするなら持っていて自然だがこの建物の主人に釣りを嗜む(たしなむ)趣味はない。つまりこれは犯人の残した証拠なのだ。


 犯人はこの建物の主人の背中にナイフを刺した後、テグスを部屋の鍵にうまく通し外から部屋の鍵を閉めた。そしてテグスを引っ張り回収した。つもりだったのだろう。全てを回収する前に、まだ息のあったこの建物の主人は最後の力を振り絞り、魔法でテグスの端を切ったのだ。魔法痕が残っていた。


 つまり、犯人はこのテグスの持ち主だ。ワタシはテグスで作られた服を着ているテグス使いの男を指差して言った。


「お前が犯人だ!!」


 ーー数分後、魔法警察の手により事件は解決した。

 結果、テグス使いの男は犯人ではなかった。なんと、この建物の主人と愛人だったらしい。愛人の証としてテグスを部屋に隠していたようだ。


 ワタシがテグス使いの男に犯人宣言をした直後、頭上に魔法使いと思わしき人物がどこからともなく現れ、攻撃魔法を唱え始めた。しかし、一対二だったために二人組がすんなりと勝ち、魔女らしき女を取り押さえた。


 魔女らしき女はこの建物の主人の妻だったらしい。テグス使いの男と不倫をしていることに気が付き、瞬間移動魔法でナイフを盗み、夫を殺害。続いてテグス使いの男を狙っていた所を魔法警察に捕まったようだ。


 ここは異世界。瞬間移動に鍵かけ魔法、壁のすり抜けなど密室などどうとでもなる。ワタシの推理が当たる時は来るのだろうか?


 元の世界に帰れることを願ってワタシはめげずに探偵を続ける。


「人殺しだーー!!」


 ……どうせまた外れるだろうが、めげずに新たな事件へと向かった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 異世界モノへの皮肉もあり面白いと思います。 めちゃくちゃで破綻しているようにみえるけどここからいくらでも物語が展開できそうな気がします。 続きは書かないのでしょうか?
[良い点] 発想は良かったと思いますし、練っていけばコメディー物のシリーズも狙えるんじゃないでしょうか? [気になる点] 最後らへんの「テグス使いの男に」というところは「テグス使いの男と」のほうが意味…
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