表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩集③

哀しみを

作者: 桜ノ夜月

あなたを失った哀しみを

私はどう受け入れよう?

覚悟はしていた。

受け入れて貰えないのは

初めから解っていた。

それでも構わないと

私は確かに思っていた。


自惚れていた。

『私』を

過信していた。

私はそんなに

強くなど、ないのだ。


あなたからの返事は

まだない。

待てど暮らせど

私のもとに

あなたからの返事が

届くことは、ない。


ペンが壊れた。

簡単に、あまりにも簡単に壊れてしまった。

私の想いはまだ、

壊せないというのに、だ

直そうとは思ったが、

なんとなく直せなくて

そのままにしてある。


あなたが愛おしい。

狂おしいほど、愛おしい。執着するつもりはない。

束縛するつもりもない。

ただ、愛おしいのだ。

狂いそうな程、ただ愛おしいのだ。


あなたの姿を見かけた。

いつもと変わらずに

あなたは私をときめかせた。

何故なのだ。

何故こんなに狂おしいのだ。

他人なんて、信用などしてはいないつもりだったのに。

ああ、あの日

あなたに伝えなければ。

後悔が傷口を深く抉る。

それでも、伝えたかったのだ。

それでも、傍に居たかったのだ。

たとえ他人ひとから嘲笑されようと

たとえ理不尽な攻撃を受けようと。

皆に嫌われようと。

…そんなものは本当はどうだって良いのだ。

あなたが居れば、きっと良いのだ。

たとえセカイが壊れようと。

あなたが笑っていれば、それで良いのだ。


何故だ何故だ何故なのだ。考えても答えは出まい。

勉強などとは訳が違う。

答えは無いのだ。

誰かが解いた訳でもないのだ。

せめてヒントでもあれば

きっと答えはでたはずなのに。

結局は

あなたからの答えを待つことしか

私に残されたヒントはない。




こんなにも苦しいのなら

もういっそ

恋などしないほうが良かった。


こんなにも辛いのなら

あなたに

こんな気持ちを

伝えなければ良かった?



答えのでない

想いを抱えて

誰にも言えない

素顔を隠して

悲しみを抱えて

私は生きていく。

『答えを待ってる』

…嘘。

『これからも尊敬する先輩で居て』

…嘘。

本当は

どんな答えも怖いだけ。

…でも、最後に伝えるよ?

『あなたの事が大好きです。』

…これだけは。

嘘偽りない

『本当』だから。

感想、アドバイスなどお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  主人公の気持ちが痛い程伝わって来る。 [一言]  人を失っただけで脆く崩れる人間の心理をしっかり描けているし、受け入れてもらえなかった主人公の行動・心理もリアルで共感出来る。  冒頭から…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ