蠣乃神社物語

過去編第1話 ～マリオブラザーズ～

蠣乃神社の神・イヨと巫女（？）の丸恵の前に置かれているのは、最新鋭の玩具・ファミリーコンピュータ。

「ついにファミコンが手に入ったのじゃ！うれしいのじゃ！」

念願のファミリーコンピュータを前にして、イヨのテンションは最高潮。

「イヨ様はいつも新し物好きですねぇ。でも見れば結構面白そうですよねぇ。」

「早速やってみるのじゃ！」

ちなみに今本体に刺さっているのは「マリオブラザーズ」である。

「そこの床を叩いてカメを引っくり返すのじゃ！」

「はーい。」

当初は和気藹々と協力してゲームを進める一人と一柱。しかし、このゲーム実は「対戦プレイ」で行くことも出来る危険な代物。徐々に雰囲気が殺伐としたものへと変わっていく。

「何でそこでカニを起こすんですか！」

「それが神の思し召しじゃ。」

「神も豚の糞もありますかあ！」

ひとしきり罵詈雑言が飛び交った後…

「何か…馬鹿馬鹿しくなってしまいましたねぇ。」

「やはりケンカは良くないのう。」

ケンカを反省する一人と一柱。しかし、次のプレー時には早くも…

「あ！イヨ様のマリオを蹴りおったな！」

「んっふっふー。下水管では神も仏もありませんよぉ。」

（以下無限ループ）

おわり