現代編第10話 ~仕事道具~
蠣乃神社の巫女(?)蠣崎香澄と風松神社のヤンキー巫女・広島清香が街中ですれ違った。
「あれ?蠣崎ちゃん。何してるの?」
「あ、清香さん。これから仕事なんですよ。」
なるほど確かに香澄の手には仕事道具が入っている風の大きなかばんが握られていた。
「このかばんには何が入ってるの?」
「あ、これですか。この中には巫女装束とか…。」
「あれ?蠣崎ちゃんは着て行かないんだ。」
「清香さんみたいに巫女装束でコンビニ行ったりはしないんです!」
香澄は軽く皮肉をかました。
「あ、そ。で、他には何が入ってるの?」
「他にはですね、お祓い用の御幣が入っていますね。」
「御幣?ああ、アレね…ちょっと見せて?」
「まあ、いいですけど…。」
清香のリクエストに応える形で香澄はかばんから御幣を取り出した。
「へえ…これが。…なかなか雰囲気あるねこれ。」
「そう思いますか?…実はこれイヨ様に力を込めてもらっているんですよ。よく効きますよー。」
香澄は珍しく自慢げな様子である。
「へえ、いつもテレビゲームばっかりしてるかと思っていたけど…結構凄いんだね。」
「ええ、凄いんですよ。…テレビゲームばかりというのも合ってますけど…。」
そんな中…
「ところでさ、この御幣ちょっと触らせてくんない?」
清香が意外な提案をしてきたが…
「あ、いいですよ。」
香澄はあっさりと承諾した。
そこで香澄が御幣を清香に渡した瞬間!
「痛い!」
清香の右手に電流のような衝撃が走り、清香はその痛みに思わず御幣を投げ捨ててしまった。
「ど、どうしたんですか?」
「分からない…。でもこれ持ったら急に手が痛くなって…。」
「?おかしいですね、これ魔物にしか効かないはずなのに…まさか…。」
「蠣崎ちゃん、何その目?」
「清香さんは本物の怪物かもしれない…。」、そう思う香澄であった。
おわり




