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現代編第5話 ~だらけの夏~
夏、それは熱い季節(←当たり前)。しかし蠣乃神社は建物が古く、母屋にはエアコンが付いていない。というわけで看板巫女(?)の香澄は髪をほどき、ワンピース一枚で扇風機の前でごろごろしていた。
「こらっ!」
そこに声をかけたのが香澄の母親の未来である。
「何ですか!「女の子」がこんな格好してはしたない!(本当は違うんだけど…)」
「はい、ごめんなさいお母様。(まあ女の子じゃないんですけど…)」
もう既にお互い事情は分かりきっているのだが、そこは様式美としてのやり取りを優先している。
「そんなワンピースでごろごろしていたら下着が…」
などとお説教をする未来の眼に飛び込んできたのは、畳の上にくしゃくしゃになって転がっている香澄が穿いていたと思しき白のパンティーである。
「何ですか!パンツまで脱ぐなんてもっとはしたない!」
「だ、だって…パンティー穿いているともっと暑くて…。(夏に股間のアレを締め付けるのは一段ときつくて…)」
男の娘にしか分からない苦労が、夏にはある。
おわり




