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王道十二宮 ロリ魔法使いだから  作者: 金時Aya
1章 教授の腕試し
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17話 【採点】


日も落ち、あたりが薄暗くなってきた今日。わたしは先程終えた試験の採点をしている。実技試験の方はやりながら評価をしたのでほぼ終わってると言えるが問題は、…


「この量を採点しないといけないのか。」


 わたしは自分の上に置かれた解答用紙を見ながらそう呟いた。ざっと200枚程度はある。そんな量の採点はとても骨が折れる。わたしは嫌々ながら、採点を始めようとした、そのときだった。



「こんこん」


ドアがノックされる音がしたので出てみるとそこにいたのは、、


(げ、いつもいつも雑用を押し付けてくるヴィデア教授だ。こんどはなんだよ)


 そんな感じに内心イライラしていると、ヴィデア教授はどこからかたくさんのプリントを取り出し、私に押し付けてきた。


「君にこのプリントの丸つけを頼むよ。期限は明日の朝までにね。答えはしっかりついているから安心したまえ。それじゃよろしく」


 そんなことを言って扉を思いっきり閉め、部屋を去ってしまった。


「ふざけるなぁぁぁぁ」


 わたしは思いっきり叫んだ。現在の時刻は22時。この量の採点を明日の朝まで終わるわけがない。つまるところこれは……新人いじめ?!の可能性が高い。


前々からヴィデア教授に目をつけられてはいたと思っていたが、まさか自分の専攻している授業のテストの丸つけを頼んでくるとは。


「あのクソジジイ自分のことは自分でやれよ」


わたしはため息をした。


「しかしもう押し付けられたからにはやるしかないのか」


 こんな感じでイヤイヤながらもやるしかないとおもい、椅子に腰をかけ、ペンを走らせた。途中から飽きてしまい何回やめようと思ったことか。


 時計の長針が何周したのだろうか?時計を見ると時刻はすでに4時を迎えようとしていた。わたしは6時間もの間机と睨めっこしていたために疲れが一気に襲ってきた。


眠ってしまいたいが、まだ採点は残っている。わたしは眠気に打ち勝ちながら残りの採点をした。ヴィデア教授の解答は問題数が多く、記述問題も複数問あるためにとても骨が折れる。


わたしはうとうとなりながら採点を続けた。





 チャンチュン

「あれ?おかしいなぁ?」


 ふと、机を見上げると窓からは日差しが差し込んでおり、雀が鳴いている。一瞬わたしはフリーズしたが瞬時に理解した。


(寝落ちした?!)


 まさか寝落ちしてしまうなんて予想外だった。さっきまでプリントの採点をしていたはずなのに…。このままだとヴィデア教授が来てもおかしくはない。


私は急いでプリントの採点を再開しようとペンをもった。しかしヴィデア教授のプリントの丸つけは全て終わっていたのだ。わたしはそれを見てふっと一息をし、背を伸ばした。


(採点頑張ってて偉い!自分偉いよ!)


 そんな感じで自分を褒めている時だった。部屋の扉が開く音がした。扉の方を見るとヴィデア教授が立っている。見た感じ問題用紙を取りにきたと思われる。


(ノックぐらいしろよ。失礼すぎるだろ)

腹の中で怒りをグッと抑えるしか無かった。


「アリエス教授昨夜お渡しした問題用紙の採点は終わりましたか?まさか終わってないだなんて言いませんよね?」


嫌味たらしく言ってきた。しかしそれに怯むわけもなく、わたしは採点を終えた問題用紙たちをヴィデア教授に渡した。


「これが採点し終えた問題用紙になります。一応あとで抜け目がないか確認してください。」


 ヴィデア教授は驚いた顔をした。教授からしたら、一晩で丸つけが終わらないと踏んでいたみたい。とてもいい性格をしてるようだ。


(一発だけ殴っても大丈夫だよな??)


 殴りたい気持ちをぐっと抑え込み、わたしは続けていった。


「次は自分の仕事は自分でこなしてくださいね。ヴィデア教授」


そして私は思いっきり扉を閉め、そのまま睡魔に勝てずベットの上で寝てしまうのだった。


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