黄色い表紙の本と赤い表紙の本の内容について
※ここに関してはカクヨムで投稿していた内容に手を加えています(久しぶりに読み返した結果、我ながら理解に苦しむ文章を書いていたもので……)
カクヨムの方で読んだことがある方がもしいらっしゃった方はこちらだけでも読み返していただけると助かります。
──俺は目頭を抑えながらベットになだれ込む。
「無駄に疲れたな」
あれから侵略者達の襲撃を何度か本を読んでいる合間に撃退していった結果、今手元にある金貨は5枚になっている。
大まかに本を読んだ結果、判明したのはまず黄色い表紙の本は出会った人/自分が召喚している魔物の詳細が表示されるという、鑑定スキルが宿っているかのような図鑑だったことだ。
ある時にふと黄色い表紙の本を開いてみたことがあった。
するとドワーフから受け取ったときには真っ白だったはずのページに召喚しているスライムの姿が描かれていたのだ。
その絵の下にはスライムのHPやMP、スキル等が詳細に書かれていて、まるで鑑定結果が記載されている図鑑のようで。
しかもそれだけではない。
その次のページにはドワーフの姿が描かれていて、ドワーフについての詳細も書かれていたのだ。
もちろん、それ以降のページには先程までやってきた侵略者達のことが書かれている。
「ほんと、すごいよなあ」
俺はのんきにそんなことを考えながら、寝返りを打つ。
視界に入ってきたのは枕元に置きっぱなしになっていた赤い表紙の本。
ベッドの下にある箱は、新しい魔物を召喚すると空箱になる。
この空箱の中にコイン……いや、金貨を詰めてある程度満たされるとガチャが行えること。
ガチャ結果により、黒い表紙の本に描かれている魔物がランダムで手に入り、召喚できること。
最終的に勇者が攻め入って来るのを撃退しないと元の世界に戻れないということ。
勇者が攻め入って来るのはステージ5000。
──ここに書かれていた内容を大まかに思い起こす。
「なんていうか、元の世界に最終的に戻れるだなんて、まるでながい夢の世界にいるって感じだな……」
ゆっくりと瞬きをしたあと、再び仰向けになってボケっと天井を見つめる。
何をするでもなく、何かを考えるでもなく。ひたすら無感情に俺は天井をじっと見つめていた。
その内、段々と瞼が重くなっていき、気がつけば俺は深い眠りへとついたのだった。