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語彙力最強少女の英雄譚  作者: 春夏冬 秋
一章・後日談
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《強欲》:アヴァリティア

 セリアと出会ってから、ウチの人生変わっちゃったよね。あっ、もちろんいい意味でだよ?

 まさか、盗賊やってたウチが、学院で体育教師として働くことになるなんてさ。

 しかも今では大人気よ。スペルビアなんて目じゃないね。

 セリアもなかなかに人気らしいけど、そのファンの子だって、ウチがもらっちゃうからね?

 まあ、そんな冗談はさておいて。



 結論を言えば、ウチはまた助けられちゃったわけだ。数年前にはイラに、そして今回はセリアに。

 そもそもウチは、暗殺なんて興味なかったんだよ。ならなんでやってたかって?

 そりゃあ、イラへの恩返しに決まってんじゃん。

 ウチの家はさ、昔からめっちゃ貧乏でね。明日の食事すらままならないし、家すらもいつまで住めるか怪しいくらいに。

 両親はもちろん仕事をしてるけど、ウチらのことなんて二の次。だからこそウチらをてて、家を出ていった。

 仕送りって形でお金は入れてくれるけど、そんなものはすすめの涙。食事なんてできればラッキー程度のもの。

 だから、商店街とかの食べ物を盗んで生きるしかなかった。でも、そんなことはずっと続けられるわけがなくて。



 ある日、それも失敗しちゃってね、騎士団ギルドでしょっぴかれそうなところを、イラが助けてくれたってわけ。

 それで、その助けた代わりにって、《七色の大罪(モルトリア)》に入らないかって言われたんだよね。

 もちろん、人を殺すなんて、ウチはどうでもよかったから、断ろうとしたんだけど、イラは続けてこう言った。

「入ってくれたら、あんたの家族の面倒も見てあげるわよ」って。

 ウチはともかく、弟と妹だけはなんとかしてあげたかったから入ることにした。そのためには、暗殺に必要な特訓を受けさせられたけど、すべてこなして見せた。

 ときにはウチが死にかけたけれど、ウチが頑張れば弟たちの生活は保証される。それならやるしかないよね。



 それからウチは、《七色の大罪(モルトリア)》でもトップを争うほどに実力を上げた。あのスペルビアさえもねじ伏せることさえできるまでになった。

 ここまで上げた身体能力を活かして、いろんな邸宅から金目のものを盗み出してはそれを売ってお金にしたりして、弟たちの生活に当てた。それこそ、ウチ自身のことは二の次。

 弟たちは、「お姉ちゃん大丈夫? 無理してない?」って、今にも泣きそうな顔と声で訊いてくるものだから、ウチもあの子たちに縋りそうだった。「もうつらいよ、やめたいよ」って。



 でも、もうそれからも解放されたんだ。好きなことをして生きる道を与えられたんだ。

 サンキュ、感謝してるよ、セリア。

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