新たな従者?
ようやく目を覚ましたクリエ。
キューラは彼女に対し、新しい従者にチェル、トゥス、そしてカインを迎えるように言う。
しかし、キューラは黙り込んでしまい……
「クリエ……? 寝起きにすまない、でもこれは――」
もしかして、頭がまだボーとしてしているのでは? そう思いつつ彼女へと語りかける。
だが――
「い、いやです……」
「嫌って言ってもチェルの神聖魔法は凄いんだぞ? トゥスさんもきっと助けになってくれる。カインだって――」
「カインさんは!」
カインの名を出した途端、彼女は声を張り上げ――
「カインさんは、その……悪い人ではないとは思います、でも――」
ここまで男性を毛嫌いするのは何故だろうか?
「男だからか?」
そう思いつつ彼女へと問うとふいっと目を逸らされてしまった。
「クリエ、俺も男なんだぞ? 今は見ての通りの姿だが……」
「分かってます、勇者に偽るのは立派な犯罪です。学園の教師の方々がそんな事をするとは思えません」
「なら、そこまで嫌う理由はなんだ? 俺は良くて何でカインは駄目なんだ?」
カインは悪い奴じゃない。
それは今クリエが言った通りだ……つまり彼女のカインに対する評価はそこまで低くはない。
なのになんで――
「キューラちゃんとは違いますから……」
「ん?」
俺の名を出され、俺は首を傾げる。
俺と違うって……一体なにが違うんだ?




