クリードの門兵と変態賢者……
クリードへとたどり着いた俺達は城へと向かう。
当然謁見の時間が決められているそこでは簡単に入ることはできないだろう。
そんな事を考えていると……。
一つの行列が見えてきた。
なんだろうか? そう思いつつ目を向けてみるとそこにはあの焼き鳥屋が見えた。
どうやら繁盛しているようだ。
確かクリードを去る時も結構にぎわっていたはずだよな?
この分なら、もう大丈夫だろう。
そう思いつつ歩き進めると城の門へとたどり着いた。
そこには当然門兵が居るわけで……。
彼らは俺達を見るなり、姿勢を正した。
「キューラ様ご一行、おかえりなさい」
そう言うのは新人だった門兵だ。
するともう一人は紳士な門兵だろうか?
俺はそちらへと目を向けると彼は一向に喋らないのだ。
どうしたのだろうか?
「お嬢ちゃん、もう少し肩の力を抜いたらどうじゃ?」
そう言っていつの間にか爺がもう一人の門兵へと近づき何気ない動きで尻を触る。
「きゃぁぁぁああああああああ!?」
すると聞こえてきたのは女性の悲鳴。
鎧のせいで分からなかったがどうやら女性だったみたいだ。
っていうか……。
「おい、爺……緊張を解くのは良いが、触る必要はないだろ!!」
俺がそう言いつつ近づくと爺さんは俺へと向けてその手をワキワキと動かした。
「わしだって触りたいんじゃ」
「ただの変態じゃないか!!」
ああ……あの村に置いてくるべきだった……。




