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記憶を失った”少女”

 私は皆に連れられて街へと向かうみたいだ。

 みたいというのは私はその街を知らないから……。

 実際には知らないというより忘れているというのが正しいみたいだけど……。


「あの……これから行く場所は?」

「スクルド、アンタの街だよ」


 トゥスさんは低い声でそう言って来た。

 一瞬怖いと思うけど、彼女は優しい。

 だけど……。


「あの……私の街って?」

「キューラちゃんはそこの領主になったの……」


 私が領主? 一体どういう事だろう?

 なんで私が領主になっているのか疑問だけど……。

 そんな事できるはずがない。

 記憶もないし、覚えている事と言えばクリエお姉ちゃんと私が従者と言うだけ……。

 そのお姉ちゃんもなんか様子がおかしいし……。


「あの、お姉ちゃんはどうしたの……いつもと……」

「……勇者……クリエは良く分からない」


 そう口にしたのは妹だと名乗るファリスちゃんだ。

 彼女は不安そうな瞳でクリエお姉ちゃんを見つめた……。

 一体、お姉ちゃんに何が起きたのだろう?


「クリエお姉ちゃん」


 私が彼女の名前を呼ぶとこちらへと振り向いてくれた。

 だけどそれだけだった。


「……ライム」


 私は不安になり、ライムの名を呼ぶ。

 するとライムはクリエお姉ちゃんの腕の中でプルプルと震えていた。

 なんか、いつもと違う気がする……。

 こう、そっけないって言うか……なんでだろう?


 ライムはいつもそばにいてくれて、私を助けてくれたのに……。

 何でそんな……態度をとられてるんだろう?

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