表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
148/490

始まりの日

 キューラに対し、何かをしようとしたクリエ。

 だが、それは彼女の思い通りではなく……。

 困惑した彼女は呆然とする。

「なんで……なんで……言う事を……」


 クリエは言葉繰り返し、がっくりと膝を折ると涙を流し始めた。

 俺と言えば彼女を泣かしてしまった事におろおろとし、どうしたら良いのか分からない。

 と、とにかく泣き止ませないと! そう思い彼女へと近づくと……。


「クリエ……」

「キューラちゃんの馬鹿!! 馬鹿です! 馬鹿!!」


 なんと語彙力のない罵倒……。


「あ、あのなぁ……」


 そして、トゥスさんは急に変わった雰囲気に耐え切れなくなったのだろう笑いをこらえていた。


「トゥスさんもです! 馬鹿です! 私を本当に助けたらどうなるか二人とも知ってますよね!?」


 またそれか……どうせ殺されるなんて言われるんだろ?


「「だからなんだ(だからなんだい)?」」

「……え?」


 いずれ王貴族たちが敵となり向かって来るのは分かっている。

 だが、少ないなりにもまだ時間はあるんだ……。

 力……は貰った……後は俺自身の実力を上げるしかない。

 だけど……その前にまるで不幸な運命を背負った姫の様な勇者を安心させなきゃいけないな。

 今の話を聞く限り、この子はきっと本当に助けてもらおうとは考えてはいなかった。

 でも、それじゃ駄目だ……。


「必ず、助ける……何があってもクリエの事は絶対に! 俺達も死なない、だから……もっと頼ってくれ、今はまだ頼りないかもしれないけどな」


 俺は彼女にそう告げたんだ……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ