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この美しくも残酷な世界で異世界生活  作者: ヤジャ
第二章 試練
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第七十六話 決着

 クロードが飛びあがった時アルテアも同じように飛び上がる、ブリナキアは氷華刀(ひょうかとう)をサックのある場所まで流れるように運びこう言う。

氷華斬(ひょうかざん)。」

ブリナキアはそう言った後刀を右上に向かって振る、その時アルテアの周りにガーゴイルを倒した時と同じように周りにつららのようにとがった氷が現れアルテアに向かってその氷が進んでいきアルテアが氷漬けになり落ちてくる、だが氷が空中で割れる。

「精霊を守るためにこんな技を使うなんてね…」

「あなたは魔女教徒ではないようですね。」

「ええ、そうよ、まああなたは知らずに死ぬと思いますが。」

アルテアがそう言ってブリナキアに向かって走るとブリナキアは刀を構え直す。

 それと同じころアランはビドンメをウルナのもとへと連れて行っていた。

「治せるか。」

「出血はあるけど傷はそこまで深くない、これならすぐに治せる。」

 この人は前は魔女教徒だった、だけど今私たちの仲間だ、ブリナキアならきっと過去を気にせずに助ける、だから私はこの人の傷を治す。

 ウルナはビドンメの傷口に手を当てる。

「今この者に癒しを…」

ウルナがそういうとビドンメの傷口がひかり徐々に傷口がふさがっていく、ビドンメの傷がふさがったころウルナがビドンメの傷口から手を離す、するとビドンメが起き上がる。

「僕は確か女の人に急に切りつけられて…」

「今あなたを襲った人とブリナキアが戦ってる。」

「そうですか、僕も戦います。」

そう言いビドンメが立ち上がるとウルナがビドンメの服を引っ張る。

「ついさっきまで寝てたくせに何を言い出すんですか、きっとブリナキアは一人で大丈夫ですだから任せておきましょう。」

「でもあいつの服は下で俺が戦った男と同じだぞ。」

「それはどういうことですか。」

「奴は下で戦った男の仲間だ。」

 その少し前ブリナキアとアルテアは。

「出来ればあなたを仲間に引き入れたいのだけれど。」

そう言ってアルテアが剣を左から右に一直線に振るのをブリナキアが刀で受け止める。

「誰がお前たちの仲間になるか‼」

「あら、じゃあ殺さないといけないみたいね…」

アルテアがそう言ったときブリナキアが右足でアルテアのことを蹴り距離を取る。

「あら残念、あなたの負けよ。」

アルテアの右手には剣が一本あり左手には短剣を持っている、そしてその短剣には血がついている。

「残念ね、私たちのもとに来るのなら死なずに済んだのに。」

アルテアがそう言ったときブリナキアがおなかから血を出し倒れる、するとアルテアがブリナキアに向かって歩いていく。

「なっ、あの野郎…」

そう言ってアランがブリナキアとアルテアのもとへ行こうとするのをウルナが止める。

「アラン、あなたはここで休んでいて下さい。」

ウルナはそう言った後ブリナキアとアルテアのもとへと走りながら魔法器(まほうき)を取り出し真ん中の赤い部分を押す、すると伸びそうな剣が現れる。

「あら、やられに来たの。」

アルテアがそう言って剣をウルナに向かって投げる、ウルナがその剣を自分の剣を振って別の方向へととばす。

「私は今とても機嫌が悪い、だから生きて帰れると思わないでください。」

ウルナがそう言って人魔(じんま)腕輪(うでわ)を取り出し自分の腕に付ける。

「あなたも魔族だったの、ならここでしまつしておきましょう。」

そう言ってアルテアが短剣を取り出しウルナに向かって投げつける、するとウルナが剣を振りアルテアが投げる短剣を防ぐ。

「誰も傷つけることなく魔女を倒す、それが目標でしたよね、ですが今はそんなことを言っている場合じゃないです、起きてください‼」

ウルナがそう言ってもう一つの魔法器を取り出し真ん中の赤い部分を押す、するともう一つ伸びそうな剣が現れる、ウルナはその剣の持つ部分を最初に出した剣の上の部分に差し込んだ。

「あら、その剣を使う人と戦うのは初めてよ。」

「そう、それは残念ですね、最初で最後になるじゃないですか‼」

ウルナがそう言って左から右へと剣を振る、するとアルテアがウルナの剣の上へ乗る。

「ウルナ‼」

アランがそう言うとウルナが突然笑いだす。

「ハハハハ、あー可笑しい、馬鹿は高いところが好きなんでしたっけ、それなら望み通り天国と言う名の高い場所に送ってあげましょう。」

ウルナがそう言って剣の向きを変える、するとアルテアがその途中で剣から降りる、するとウルナが剣を上に振り上げアルテアがいる場所に向かって振り下ろす、すると砂埃が舞いアルテアの姿が消える。

「ウルナ、時間を稼いでくれてありがとう。」

その声とともに砂埃が消える。

「まさかブリナキアか…」

アランがそう言った時ブリナキアがウルナとアルテアがいる場所へと歩いていく、だが手には何も持っていない。

「あり得ない、自力で魔族の姿になるなんて…」

「実はもう一つあるんですよ。」

ブリナキアがそう言って人魔の腕輪を取り出しアルテアに見せる。

「まさか…」

「ウルナ、そのまさかだよ、お母さんから実は二つ受け取っていたんですよ、そしてこれがあったおかげで傷を回復することができた。」

「してやられたってことね、妬ましい。」

そう言ってアルテアがブリナキアに向かって走っていく。

「恐らく本気で戦わないといけない時があるとしたらそれは今です。」

ブリナキアがそう言うと再びブリナキアの手の中に氷華刀が現れる、するとブリナキアは刀をサックのある場所へと持っていきそのままアルテアのもとへと走っていく、そしてブリナキアがアルテアの横に来た時ブリナキアが刀を右へと振りぬく、それとほぼ同時にアルテアが右側へと剣を振りぬく、そしてアルテアとブリナキアはそのまま少しの間走り止まる、するとブリナキアが持つ氷華刀が砕け散る。

「嘘、だろ…」

アランがそう言った時アルテアが血を出し倒れる。

「倒したのか…」

「私が勝ったんですか。」

ブリナキアがそう言った時アルテアが剣を抜きブリナキアのいるほうへと走る、するとアランがウルナが弾き飛ばした壁に刺さっている剣を取りアルテアの攻撃を防ぐ、するとアルテアは舌打ちをした後階段を下りていく、するとアランがため息をつく。

「何とか誰も死ぬことなく勝てたな。」

「でもウルナからもらった服が…」

「服ぐらい何着でも買いますよ、さあ上に行きましょう。」

ウルナがそう言って上へ上るための階段のあるほうへと歩いていく、するとブリナキア達もウルナについていく。

「よく倒せたね。」

「あっ、無事だったんだ。」

「ずっと上のほうを飛んでたからね。」

クロードがそう言って上を見上げる。

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