第六十八話 新たな魔法
ブリナキア達が門を出るとクロードがブリナキアから離れて大きくなる、するとビドンメとアランがクロードの上に乗った、二人がクロードに乗るとクロードは空へと飛び立った、それに続いてウルナとブリナキアも飛んだ。
ブリナキア達が王を出て飛びっ立ったのと同じころ。
「ゴビビ、今奴らは王都を出て飛んでいったぞ。」
「そうか、ジャフー、ならお前は王都に入れ。」
「僕だけ入るんですか。」
「ああそうだ、ヨズルは奴らを倒す場所を決めろ。」
「それならもう決めてますよ。」
「そうか、なら二人で王都に入れ。」
「そうですね、どう動くか考えないといけないのでそうしましょうか。」
ヨズルはそう言って王都を囲っている壁を登り王都へと入っていった、それを見ていたジャフーも同じように壁を登り王都の中へ入った。
ゴビビ、奴が何を考えているのかは分からない、だが魔女様がもうすぐ復活する、もう少しだけ奴に従うか…
そのころのブリナキア達はと言うと、クロードに乗ってるアランとビドンメから少しだけ離れた場所をウルナとブリナキアが飛んでいる、ウルナはソフィーにもらった本を読んでいる。
「私にも使えそうな魔法がありました‼」
ウルナがそういうとブリナキアはウルナに近づいてウルナの持っている本を覗き込む、するとウルナは本を鞄に入れてから空中で止まり息を大きく吸い込んだ後両手を広げてこう言った。
「アイスインパクト‼」
ウルナがそう言うとウルナの周りを囲むようにたくさんつららの様なものが現れる、それを見てブリナキアがクロードのほうへとそのつららの様なものが飛んでいかないように風のバリアを出した、それとほぼ同時にウルナの周りのつららの様なものが全方位に飛んでいく、だがブリナキアとクロードのほうに飛んでいくものは全てブリナキアが作ったバリアによって破壊されている。それを見てブリナキアがため息をつく。
「ウルナ、急に魔法を使うのはやめてください、私が防いでいなかったら今頃どうなっていたか…」
ブリナキアがそう言った後クロードのほうを見る。
「まあクロードのほうには飛んでいっていないみたいなのでいいですが、次からは魔法を使う前に教えてください。」
「分かった、それとこれ。」
そう言ってウルナがブリナキアのほうに手を伸ばす。
「何。」
「少し危険な魔法かもしれませんが分かりやすく使い方を書いてみたので危なくなれば使ってください。」
「そう。」
そう言ってブリナキアはウルナの手の下に自分の手を出した、するとウルナが手にもっていたものを離す、ブリナキアはウルナが手から離したものを受け取る、そして両手でウルナに渡されたものを開くと魔法の使い方が書かれていた。
「いつの間にこんな物を…」
「王都から出て飛び出した後ずっと書いてたの。」
「ありがとう。」
「ただし、誰かを守るためにその魔法を使って。」
ウルナにそう言われるとブリナキアはウルナのほうを向いて頷いた後ウルナに渡された紙を綺麗にたたんで鞄の中に入れた。




