第八話 二人目の襲撃者
神崎はこの襲撃を生き延び無事に朝を迎えることができるのか。
「これは武器の形状からして北の国の人ですね、北の国は厄介な人が多いですから注意しないといけませんね。」
ウルナがそう言った、北の国は危険な人が多いということなのかな、聞いてみようか。
「そんなに北の国は危険なんですか。」
「はい、魔女の封印されている場所でもあるので。」
と言うか私ひとりで何故か襲ってきた人を倒しちゃったよ、ウルナの持ってる剣の使い方とか見れなかったよ。
「じゃあ寝ましょうか、ここは明日の朝片付けておくので。」
ウルナがこう言って進み出した。
階段を上った後にウルナはこう言った。
「何人かで来てる可能性があるのでもう少しここにいましょう。」
ウルナがこう言った、だが敵の気配は全くしない。
もう戦いは終わったのか私たちはそう思い階段を上っていった、そして階段を上り終わった時のことだ、ドシュ、ウルナに短剣が突き刺さる。
「カンザキさん後ろです…」
バタッ、ウルナは倒れてしまった、まだ死んで無いだろう、でも出血の量がかなり多い、それを見て私は時間を巻き戻した。
「何人かで来てる可能性があるのでもう少しここにいましょう。」
「ウルナ後ろだ。」
私はそう言った後に剣を抜いた、そしてもう一度剣をふる、バシュッ、何かが飛ぶ音がしたそして前にいる人が左へと動いた。
「これはこれは、このようなことができるものが相手とは、私もついていませんね、ですが私の相手をするあなたはもっとついていない。」
「それは私はあなたに殺されるとでもいうような言い回しですね。」
と私は言った、そして剣をふる、やはりバシュッ、と言い何かが飛ぶ、そして廊下の壁が削れる。
「なるほど、威力は高めと、面白いだが素人がこの剣術を使えるのはもう少しのはず、さあ本気で来なさい。」
「下手な挑発だな。」
私はそう言いさっきの相手が使っていた短剣を出し走り相手に近づいた、やはり異世界に来た人間が普通の人間より強いのは普通のようだ、私は廊下に突っ立っている人に向かって走り後ろへと回り込んで喉元に短剣を当ててこう言った。
「さようなら。」
すると相手は泣き崩れた。
「ウルナこの人どうしますか。」
「さっきの人だけ残しておけばいいので殺してもいいですよ。」
冷たい表情をしながらウルナは言った。
「頼む、命だけは、命だけは助けてくれまだ死ぬわけにはいかないんだ。」
命乞いとは情けない、と言うか思ってたよりも弱い人だ、だがこれで確信した、死ぬと一定の場所に戻る、そしてその事をほかの人は覚えていないみたいだ、持ち物もそのまま、タイムリープか、それも願った時、死んだ時に発動する、回数制限があるかどうかはわからない、できるだけ使わないようにしよう、と言っても死ぬのを回避するしかないかまあ今の実力だとどうしても死ぬしかない時もありそうだけどね。
「カンザキさん縛り終わりました。」
「いや、縛っといてなんて一言も言ってないよ。」
「この領地内でいらない事をすればいくらカンザキさんでもこうなりますよ、でも助かりました、できるだけこの剣は使いたくなかったんです。」
ウルナがそう言い縛った人に向かって指をさす、私は縛られた人を少しだけ見て目を逸らした。
「いや、たまたま貸してくれた剣が凄いものだったっていうだけですよ、私にはそんな力なんてありません。」
ウルナは頭をポリポリとかいてからこういった。
「なら私がその剣を使ってカンザキさんが使った時と同じことが起こらなければそれはカンザキさんが凄い人だということにはなりませんか。」
とウルナは言った、だけど私にはよく分からない、私はそんなにウルナが思っているほど強くはない、それに失敗してばかりだ時間を戻す技がなければ何もできない、そしてウルナは覚えていないみたいだけど一度私は死んでいるし。ウルナが私に向かって手を出してきたので私は剣を抜いてウルナに剣を渡した。
「いきますよカンザキさん見ててくださいね。」
ウルナが剣を振るだが私が振る時と違って何も起こらない、一体なにがどうなっているんだ。
「これでわかってくれましたかカンザキさん、あなたはすごい人です。」
何で私にできてウルナにできないんだろう、明らかにウルナのほうが強そうなのに。
「まさか私のほうが強いとかカンザキさんは思ってるんですか、私のほうがカンザキさんより弱いですよ、この剣だってちゃんと振れたことなんてないんです、でもカンザキさんは見たことのない技を使った、それも私の前で、だけど私はこの剣を振ることができません、いや、重くて振れないんですよ、だからカンザキさんが強くてよかったありがとうございます。」
なぜかとても感謝されてるみたいだ、うれしい、けどちょっと複雑な気分だ。