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この美しくも残酷な世界で異世界生活  作者: ヤジャ
第二章 試練
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第五十九話 朝が来ぬ

 パトリックがウルナたちのいる部屋から出ていく。

 案内係の人がウルナに話しかける。

「ウルナさんももう寝るんですか。」

「どうしてですか。」

「緋色月が出てる日ぐらいは誰かと話していたいので…一緒にゆっくりしませんか。」

「そうですか、一度もちゃんと見たことがありませんでした、受付係さんは何回ぐらい見てるんですか。」

「ちょっと、受付係って、私の名前はソフィーよ、それにこの月を見るのはこれで三回目よ。」

「そうなんですか、ウォケスト様のところで働いてるときはこんなにゆっくりする暇はありませんでしたからね。」

「そう、何で王の選挙に参加するの。」

「全ての国と同盟を結びたいみたいです、だから年上の私が困っていたら助けてあげないと。」

「険しい道を行くのね…ただ近くにあなたがいてあげればいい王様になるんじゃないの。」

「でも私はウォケスト様のところに帰らないと…」

「自分の気持ちをそのウォケストっていう人に言ってやりなさい。」

「ソフィーさん、分かりました、バローロスに帰ったら言ってみます。」

「のどが渇きますね、紅茶をお持ちしましょうか。」

「そうですね、でももうすぐ日が昇ると思いますよ。」

「そうですか、確かに明るくなってきていますね、それでは私は朝食の準備があるのでこれで、ブリナキアさんが起きたら連れて来てくださいね。」

そう言ってソフィーは部屋から出ていった。


 そして日が昇り明るくなったころアラン達は。

「おい、ビドンメ、朝だぞ。」

アランがビドンメを起こそうとしている。

「アランさんなんかい同じことをするんですか…いや、それじゃないと思います…」

「一体どんな夢を見ているんだ…」

 同じころウルナは。

「ブリナキア、パトリックさんから捕獲用のネットをもらわないといけないから少しの間部屋を出るわ。」

そう言ってウルナはブリナキアのいる部屋から出てパトリックの部屋へと向かった。

 そのころパトリックは。

「アドリア様、朝ですよ、起きてください。」

「この世界は私が…もらった…」

「選挙の夢でも見てるんですかね…」

パトリックがそう言った時誰かがドアをノックした。

「誰ですか。」

「ウルナです、捕獲用のネットを受け取りに来ました。」

「わかりました、入って来てください。」

パトリックがそう言うとウルナがドアを開けて部屋の中へと入ってきた。

「ウルナさん、これが捕獲用のネットです、多めに用意してあります。」

そう言ってパトリックが捕獲用のネットをウルナに渡す。

「わかりました、それでは私はこれで。」

ウルナがそう言ってパトリックのもとを離れようとしたその時。

「パトリック、誰かいるの…」

「アドリア様起きられましたか。」

「その人は。」

「この人は…」

「私の名前はウルナです、今はこれをもらいに部屋に来ただけです。」

ウルナがそう言ってアドリアに捕獲用のネットを見せる。

「そうですか、それだけならいいんです。」

「それでは私はやることがあるので。」

ウルナはそう言ってパトリック達の部屋から出ていった。

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