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この美しくも残酷な世界で異世界生活  作者: ヤジャ
第二章 試練
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第五十五話 侵入者

 北の大陸のとある洞窟の最深部にて。

「魔女様、すみません、さらに不安要素が増えました…」

「まあまあ、いいんじゃないか、不安要素の排除は俺の仕事だろ、だから謝るなら魔女じゃなくてまず俺に謝るのが普通だろ。」

「ヨズル、すまない。」

「まあ俺が負けるとこはないと思うが最近グラバーサを見ないな、聖域に行ったんだっけ。」

「そう言えばそうだな、私がサモルナを連れ帰ってから見てないな。」

「俺たちが気付いてないだけであいつは行動が遅いからまだ何もしてないとかかもな。」

「それはそれで問題がありますがそれだといいですね、それとヨズル、一つだけ言わせてくれ。」

「なんだ、言ってみろ。」

「その不安要素の近くにいるのはヘルです。」

「いや、ヘルが近くにいるって言うことか。」

「そうだ。」

「分かった、もし三日、いや、五日以内に帰ってこなかったら何かあった、そう思ってくれ。」

「ヨズル、帰って来いよ。」

「ああ。」


 ブリナキアとウルナはお風呂に入っている。

「ブリナキア、この前の約束のことなんだけど。」

「髪を切るやつだっけ。」

「うん、それのことなんだけど。」

「どうしたの。」

「これから忙しくなるからここに帰ってきてからとかどうかな。」

「ウルナがそれでいいんだったら私はいいよ。」

「ありがとう、じゃあそれで。」

 そのころエリックは壁を上っていた。

「あの二人は一体何階にいるんだ。」

そう言いながらエリックは壁を上っている。

「ここで何階だ。」

エリックはそうつぶやき宿の中をのぞく。

「八階か、この階にもいないし上に行ってみようか。」

そう言ってエリックは再び宿の壁を上りだす。

 そのころアランとビドンメは布団を敷いて寝ようとしていた。

「ビドンメ、お前はどうして人を守る仕事をしてたんだ。」

「それはその人に助けられたから恩返しがしたくて。」

「そうか。」

「アランさんはどうして騎士になったんですか。」

「守りたいものがあるからだ。」

「そうですか、どうやら僕たちは似たようなことをしてるのかもしれませんね。」

「そうだな。」

ビドンメは布団を敷き終わったので布団に入った、アランもその少し後に布団に入った。

「今回は絶対に初代剣聖超えてやる。」

「どうせだったら僕は今の剣聖を超えたいです。」

「まあ初代より今の剣聖のほうが強いと言われてるからな。」

「でも比べることはできませんよね、どうやって調べたんでしょうか。」

「さあな、考えたところでどうにもならない、今日はもう寝るぞ。」

アランはそう言って眠りについた、ビドンメもそのあとに眠りについた。

 そのころエリックは壁を上っていた。

「あいつら一体何階にいるんだ…」

そう言ってエリックが宿の中を覗き込んだ、そしてそのあと上を見た。

「上のほうは明るくないな、だとしたらいるのはここ十階か。」

エリックはそう言って窓を開け宿の中へと入りこみ窓を閉めた。

「問題はあいつらがどの部屋に泊まっているのかだな。」

そう言った後エリックは辺りを見回す。

「ぐごぉ、がごぉ。」

101号室からいびきが聞こえる、アランのいびきだ。

「大きいいびきですね、流石に四人同じ部屋っていうことはないですよね…」

エリックはそう言いながらいびきが聞こえた部屋のドアノブに手をかける、ガチャ。

「あいた‼いや、今は静かにしたほうがいいか。」

エリックが部屋の中に入る。

「ちっ、男二人の部屋ですか、男に興味はありません。」

エリックはそう言って部屋から出ていった。

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