第四十八話 待ちきれない
クロードに乗っているアランとビドンメ。
「まだつかないのか。」
「アランもう少しでつくから待ってて。」
「もう少しねぇ、まだ遠いけどな。」
「まあまあ、もう少しでつくから。」
「そうだな、じゃあゆっくり座って待ってようかな。」
そのころウルナとブリナキアは上から王都はどこか探していた。
「どれが王都なんだろう。」
「あの大きい街じゃないかな、お城みたいな建物もあるし。」
「よし、じゃあウルナ、行こうか。」
そう言ってブリナキアはウルナの手を握って王都に向かって飛んでいく。
「ちょっと待って。」
ブリナキアが止まる。
「どうしたの。」
「もうちょっとここからこの景色を見ていたいなぁーなんて。」
「いいよ、ウルナがそうしたいんだったら。」
その時クロードに乗っているアランとビドンメは。
「まだですか。」
「もうすぐ王都に着くから。」
「おい、クロード、あれってブリナキアとウルナじゃないか。」
アランがそう指をさしながら言った。
「もう王都についてると思うけど…」
「いいや、あれは絶対にウルナとブリナキアだ止まってくれ。」
アランにそう言われて仕方なくクロードは止まった、そしてアランが指をさしてるほうを向いた。
「確かにあれはブリナキアとウルナだね、迷ってるのかな。」
「おーい‼」
「ちょっとアランさんそれはまずいんじゃないんですか。」
「まずいって何がだ。」
「確かにそうだね、邪魔をするのは良くないよ、僕たちは先に王都に行ってよう。」
そう言ってクロードは王都へ向かった。
「寒いんだけど。」
「アラン、もう着くから黙ってて。」
クロードにそう言われた。それがショックだったのかアランは黙ってしまった。
同じころブリナキアとウルナはと言うと。
「星空みたいで綺麗だね。」
「そうだね、綺麗だね。」
ウルナの顔を見てブリナキアはそう言った。
「いや、私の顔のことじゃないから。」
「知ってるよ、この大陸にある町のことだよね。」
「ずっとこうしていたいですね。」
「この世界が平和になればそうしていられるね。」
「今でも平和だと思うんですけどね、何も知らないからそう思ってられるんですかね。」
「そうかもしれないね。」
そうして二人が笑っていると後ろから丸い物体が飛んできた、ドォン‼
「一体何が起こったんですか、大丈夫ですか。」
「今は大丈夫、ただだれが何の目的で私たちを狙ってるのかわからないですね、早く王都へ向かいましょう。」
そう言ってブリナキアはウルナの手をつかみ王都へと降りていこうとする、そこへ再び丸い物体が飛んでくる。
「僕の上を飛ぶな…雑魚が。」




