第四十七話 絶景
クロードに乗っているブリナキア達、そして前に見えてきているのは東の大陸だ。
「やっと見えてきたね、あれが東の大陸だよ。」
「もうちょっとスピードあげたりできないかな、これだったら私たちだけでも飛んでいったほうが早く着くと思うんだけど。」
「そうだね、じゃあ二人は飛んでいって、僕はそのあとを今より速いスピードで追いかけるよ。」
クロードがそう言うとブリナキアとウルナはクロードから飛び降りた。
そしてクロードから降りたブリナキアとウルナは海に落ちる寸前で浮かび上がり底から猛スピードで大陸へ飛んでいった。
そのときクロードに乗ってる人たちはと言うと。
「クロード、あいつら王都の場所わかってるのか。」
「それだったら鞄に地図が入ってるから大丈夫だと思うよ、もし迷ったら場所を聞けばいいし。」
「そうだな、ビドンメ、お前はどうするんだ。」
「僕はこのままクロードに乗っていこうと思ってます、魔法も大して使えないし、使える魔法と言えば…」
そう言ってビドンメは辺りを見回している、そしてビドンメに映ったのは一匹のワイバーン。
「アランさん、よく見ててください、これが僕の魔法です。」
そう言ってビドンメは剣を抜きワイバーンの飛んでるほうに剣を向けた、そして剣を上に振り上げた、するとワイバーンの上に大量の剣が現れた、そしてビドンメはそのまま下に剣を振り下ろした、すると大量の剣はそのままワイバーンを貫き真下に落ちていった。
「どうです、これが僕の魔法です。」
そう言った後ビドンメは剣をサックに入れた。
ちょっと待て、今の魔法の属性って何だ、まさかカテゴリーエラーでも起きてるのか、型にはまっていないのか。
「ビドンメ、その魔法って何属性だ。」
「今の魔法ですか、あれは無属性とでもいえばいいんでしょうか、火属性とかそう言った属性がつく前の自然のマナを使う魔法です、距離感さえつかむことができれば普通に使えます。」
「無属性か、道理で見たことのない魔法なわけだ。」
「アランさんはどんな魔法を使うんですか。」
「俺は魔法は使えない、だが精霊術なら使える。」
そう言って俺はとりあえず何もなかったから右に手を出した。
「精霊術をなめるんじゃないぞ。」
「なめてませんよ、まだ見てないですし。」
「それじゃあ行くぞ。」
俺がそう言って精霊を呼び出すと火の玉が手から出てまっすぐ飛んでいった。
「この程度ですか、魔法のほうがいいんじゃ…」
さっき飛んでいった火の玉が大爆発した。
「遠距離ですか、壁の破壊とかには使えそうですね。」
「いや、壁を壊す時って普通ないだろ。」
そのころブリナキア達はと言うと海の上を飛んでいた。
「ブリナキア、さっきはすみません、魔族の記憶が急に戻ってきて、どうしたらいいかわからなくなって、それでブリナキアを落としてしまったんだと思います。」
「し…ない…」
「何か言いました。」
「私は怒ってない、だから気にしないで。」
ブリナキアがそう言うとウルナは泣き出した。
「すみません、目にゴミが…」
ブリナキアがやさしくウルナの頭をなでる。
「ウルナ、もう着くよ、だから前を見てて。」
「はいっ‼」
こうしてブリナキアとウルナの二人は何事もなく東の大陸へと到着した。
「ウルナ、王都ってどこ。」
「ちょっと上に上がりませんか、一番広いのが王都だと思います。」
ウルナにそう言われブリナキアはウルナと共に上へと上がった。
「これは…」
上に上がり、そこに広がっていた景色は人の住んでいるところの光。




